As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

久しぶりの連絡・・・

娘がまだ赤ちゃんだった頃に行き来があった知り合い(いわゆるママ友)がいました。
彼女はだんなさんの転勤で東京にいたので、やがて出身地に戻ることになり、その後は疎遠になっていました。
 
ところが、数日前見慣れないアドレスのメールが携帯に届き、どなたでしょうかと聞いてみると彼女でした。
向こうは私のアドレスを携帯のアドレス帳に保存したまま機種変してアドレスも変わってみたようです。
それから、元気~?とか何回か世間話のようなメールが届き、「電話したいんだけど」という内容が書かれていました。会うこともなくなって何年も経つのに(お互い自然消滅的に連絡は取らなくなっていた)なぜ今私にメールが来るのか・・・もしかして?と思い当たることがないわけではなかったのです。
というのも、彼女は、私が2005年12月にスタジオ収録に参加した「NHKスペシャル 日本のがん医療を問う」を見てしまったただ1人のママ友だったのです。私はVOL-Netのメンバーと一緒に参加していて、発言も一度アップで写っています。
NHKスペシャルを偶然見てしまった彼女から、そのことを聞かれたことが一度だけあるのですが、具体的にどんな病気だったかは話さなかったけど、病気をしたことがあるとだけは話したので(でも、もう元気だから他の人には言わないで欲しい、余計な心配させるのは困るので、とも言いました)彼女は私の触れてはいけない心の傷に触れてしまったかのように、ごめんなぁ、ごめんなぁと言っていて、それっきり二度とその話をすることはなかったのです。そして彼女が引っ越して、共通の仲間に私の病気の話が伝わることもなく、疎遠となりました・・・
 
それが急にメールに電話・・・もしかしたら、彼女が、またご家族が病気になってしまったのだろうか?
がんと聞いて私のことを思い出したのだろうか?乳房にしこりを発見したのだろうか??(いや、私が罹患したのが乳がんだとは知らないか・・・)そして今日の昼、突然電話がかかってきました。最初はお久しぶり~子供は元気?という話をしていたのですが、やがて彼女が本題を切り出しました。
 
がんやったことあるって言ったやろ。あのな、親類からすすめられた身体にいい飲み物があるねん。おじさんががんになったときそれを飲んだらよくなってね、ぜひ他の人にも勧めてほしいって言われてねん。それでよかったらどう?って思って電話したんよ。
 
これを聞いた瞬間・・・さあああ~って彼女への懐かしさというか、そんな気持ちが冷めていったのを抑えることはできなかったです。
 
核酸って知ってる?遺伝子のもとになるねんな。それを毎日食べていると、身体の中のがん細胞を追い出すんだってな。美容と健康にもいいんよ。
 
核酸サプリメントがあることは私も知ってますが・・・
がん細胞を身体の中から追い出すような薬理的作用は確認されてないと思いますよ。
もし科学的に証明されてたら、とっくに医療の現場で使われてますから。
そもそもワタクシ、かつて製薬会社の研究所で働いていたんですよ。
その前の大学時代は、核酸(DNA)を扱う研究室で実験して卒論書いたりしたんです。核酸とは長い付き合いがあったつもりですが、がん細胞を身体から追い出すなんて確かな証拠は聞いたことありません。
 
がんに対して「完治」という言葉は使わない、いや使えない私ですが、この時はキッパリ言ってしまいました。

「ごめんね。私の病気はもう完治したんだ。だからそういうことは心配してくれなくてもう大丈夫だよ」と。
 
また東京に行ったらみんなで会いたいよ、というようなたわいない話をして電話を切りましたが・・・携帯の電話を切ったままガックシきていました。
ホント、久しぶりに病気の件でガックシきましたわ(苦笑)
 
もちろん、5年前にNHKスペシャル収録に参加した時、こういうことが起こるリスクは分かった上で参加したのだから、自分で蒔いた種なんですけどね。