As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

御通夜

昨日のブログに書いた後輩のお通夜ー

最寄り駅で研究室時代同期だった友達と待ち合わせました。
こんなことで再会したくなかったな…

誰か知っている人が来ないかしばらく待っていたのですが、誰も来ないので葬祭場へと行きました。
喪服を着た若い女性ばかりが目につきます。きっと友人たちなのでしょう。
到着すると、懐かしい人がちらほらとー彼女は研究室に在籍してきた期間も長かったので、彼女を知るスタッフも多いのです。

博士課程の時に、昨日のブログに書いた論文を書き上げた彼女は、その後別のテーマでの研究を開始しました。それは少々大変だったそうですが、生来の努力家だった彼女は見事結果を出し論文を提出、念願だった博士号を取得します。ポスドクとしての在籍先も決まり、まさにこれからというときに病魔が背後から襲いかかったのです。闘病生活は1年余ということでした。

祭壇には、成人式か大学の卒業式とおぼしき和服姿の彼女の姿がありました。これからの人生に希望を膨らませていた時だったでしょう。その終わりがこんなに早く来てしまうなんて誰がどうして予想できるものかー

焼香台の前に立ち、左右に一礼する…右側はご家族の席でしょう。左側の席に教授が座っていました。頭を深く垂れたまま。

これはぐっときましたよ。

思いました。痛烈に思いましたね。
教授をこの席に呼んじゃいけない、って。結婚式には来ていただいたけど、これ以上こんな席を増やしちゃいけない、って。

葬祭の場というのは、どんな時でも悲しいものですが、これからの人生が大きかったであろう人のものほど悲しいものはないです。だからこそ、一度は死について真剣に考えた私は生きなければならないのです。

人生なんて日常の繰り返しで、決していいことばかりではないけど、生きるということそのものが大切なことですから。