As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

夏越祓(なごしのはらえ)

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昨日は久しぶりに「ベターホームの和菓子の会」でした。
(通常は「第一木曜午前」の会なのですが、5月はGWのため最終週にクラスが移動していたのです。だから6月の受講日は来週!なのですぐなんです)

今月は梅雨入り前にふさわしく「水無月」と「あじさい」を作りました。


水無月」は京都のお菓子で「小豆を散らしたういろう(外郎)のお菓子を氷に見立てた」ものです。
生地はプレーンと抹茶の2種類。白玉粉、葛粉、薄力粉に砂糖を加えて蒸したういろう生地の上にたくさん大納言小豆が乗っています。水を入れて混ぜて型に流して蒸す、という比較的シンプルにできるお菓子です。
旧暦の6月末には「夏越祓」(なごしのはらえ)と言うお祓いが行われていたそうです。「水無月」はその際に供されていたお菓子ですが、当時「氷」は高貴な人の口にしか入らないものだったので、三角に切り氷に見立てていただいたということです。また、小豆には「邪気を払う」効果があるとされています。


私は名古屋のお土産に「ういろう」をいただいても、あの餅でも羊羹でもない「中途半端なモチモチさ」が好きではなかったのですが(ういろう好きの方ごめんなさい)自分たちで作ったういろう生地は美味しいな~と素直に思えました。

もうひと品の「あじさい」ですが、これはとても涼やかなお菓子です。
梅の風味をつけた白あんの玉を、色粉で濃淡をつけた梅酒寒天を細かく刻んだものでくるみます。ちょうどピンクのあじさいのように見えます。あれば葉の上に載せると一層おしゃれです。夏の来客には喜ばれそう。
こちらも市販の白あんを使えば、寒天を固めて刻んで餡玉の周りにつけるだけなので(とはいっても剥がれそうな寒天を竹串で1つ1つつけていくのは根気がいる作業)これまで実習した中では比較的簡単です。

注意したいのは、作ったらなるべく早めに食べること。
寒天には「離水作用」があり、時間が経つと水分が出てきます。寒天を型に流し入れる時に型を水で濡らさなくても取り出せるのはこの作用によるものです(反対にゼラチンにはこの作用がないので、型を水で濡らさないとひっついてしまいます)。
あじさい」は作ってから時間が経つにつれ、どんどん餡に水が染みてきてしまうのです。だから家に持ち帰った時にはかなりビショビショなものに変化していたのは残念でしたね。