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阿修羅像

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豚インフルエンザ、ますます深刻な事態になっていますね・・・

さて、以前から、これは見たいと思っていました。
でも、平日の昼間に付き合ってくれる人はいなさそうだったので、娘を園バスに乗せた後にささっと準備をして行ってきました。


11時前に着いてみると中に入るのに「40分待ち」の行列でした!
休日は果たしてどれほどの列になっているのでしょう?
日差しが照りつける中並ぶことになるので、日傘の貸し出しや冷たい水のサービスがありました。
確かにこの時間帯に来る人の多くは高齢者なのでありがたいサービスです。逆に若年層は私のように1人でふらっと来ている人が多かったですね。

藤原鎌足の子不比等によって奈良に興福寺が創建されて1300年。この展覧会では興福寺所属の国宝 阿修羅をはじめとする奈良時代に作られた仏像が勢揃いしました。
興福寺って行ったかな?いや、高校の修学旅行も東大寺法隆寺は行ったけれど、興福寺は行かなかったような気がする・・・

第一章では、興福寺創建に関わる中金堂鎮壇具が展示されています。
もう国宝のオンパレード!銅大盤に精巧な飾りを施した鏡、水晶、琥珀、瑪瑙などの装身具。
天平の光を今に伝えています。歴史の教科書でおなじみの当時の硬貨、和同開珎もありました。

第二章はメインとなる国宝 阿修羅とその世界 
これもほとんどが国宝です。
奈良時代天平6年(734年)聖武天皇の后である光明皇后は母の一周忌供養の為に八部衆(インドの神で仏教に取り入れられてその守護神となった)、十大弟子(釈迦に従った十人の高弟)像を造りました。阿修羅像は八部衆の1人なのです。
八部衆の像は角を生やしていたり、頭が鳥の形だったりと異形なのですが、十大弟子像とともにとても柔和な表情で、癒やされました。

いよいよ阿修羅像の前にやってきました。
今回興福寺から出品された仏像はすべてガラスケースには入らず、仏像そのままの雰囲気を感じ取れるようになっています。
阿修羅は、360度取り囲めるような台の上にすくっと立っていました。見に来たお客さんがみんなでその周りを囲んでいます。
三面六臂の戦闘神と伝えられる阿修羅ですが、3つの顔の表情はどれも違い、戦闘神のイメージとはちがった少年のおもかげがありました。
その姿が優しくて、輝いていて、いつまでもこのまま阿修羅像のそばにいたい気持ちになりました。
仏像を見ると、なんだかほっとするーこの感覚は日本人だからかなと思いました。

東京に阿修羅が来るのは50年ぶりだそうです。機会があったら、ぜひおすすめします。