As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

最強★アガーライト

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長野の旅の話、引きずっておりますが・・・締めくくりはコレです。

最後に立ち寄った「かんてんぱぱガーデン」(粉末寒天で大きなシェアを占めている伊那食品工業の直営店。伊那食品では家庭用や業務用の粉末寒天の他、研究用試薬としてのアガロースも生産しています。大腸菌の培地や、DNAの電気泳動用ゲルなど、ラボワークをしている人にとっても身近な会社です)で私が「かんてんぱぱ」ブランド製品を買い込み、休憩コーナーでゼリーを試食して出てくると、夫が外のテントのそばで何やらやっていました。

「アガーライト」という粉末寒天のしぼりかすを利用した肥料が売られていたのです。
そのお値段、なんと15kgで200円!伊那食品では「ぱぱ菜農園」といって、休耕農地を活用して農作物を生産しています。定年退職された方を再雇用して生産に当たっているそうです。その時も当然畑の土壌改良剤として「アガーライト」を使っているそうです。
「ぜひ来年の庭菜園用に」と言いながら夫は台車を借りてきて、後部座席の後ろに15kgのアガーライトを2袋詰め込みました。「寒天の絞りかすを有効利用しているなんて、エコだね~それにおトクだし」と私も「とっても得した買い物をした気分」になっていました。

しかし・・・その後ガーデン内の「さつき亭」で食事をして戻ってくると・・・

車の中はすごい臭いになっていました。「アガーライト」の臭いです。

そう、我が家の車、カローラスパシオはワンボックスカーですから、トランクみたいな密閉空間にアガーライトをしまうことはできないのです!
「くさい、くさい」と娘は言います。「そのうちに鼻が慣れる」と夫は言いますが、後部座席にいる私と娘は、アガーライトのすぐそばにいるわけです。とてもじゃないが耐えられないといって、中央道に入る前に立ち寄ったガソリンスタンドで、車内からゴミ袋を出してアガーライトを包んで口を縛りました。

これで少しは臭いが外に出てこないと思ったのですが・・・

途中のSAで止まり、車外に出て戻ってくると、車内の臭いは一層強くなっていました。

静かに、着々と臭いは蓄積されていったのです。
なんといいますか・・・浜辺に打ち上げられた腐った海草・・・それが密集したような臭いだと思ってください。園芸用の肥料やたい肥、自然と発酵が起こっているのですから臭いが出るのは当然なんですよね。でもふだんホームセンターから家まで車で運ぶ時はものの5分とかかりません。だから車内に臭いが残るなんて思いつかなかったんです。でも、長野の伊那から横浜まで200km以上走らなけりゃいけません。自ら「アガーライト」を買おうと決意した夫がだんだんと「敗北感」を強めていきました。
途中、諏訪湖SAで叩きつけるようなゲリラ豪雨が降ってきて、慌てて猛烈な雨の中を出発し、なんとか山梨県にはいったところで、通り抜けたところは通行止めになってしまいました。双葉SAについたころには娘は車内で寝てしまっていましたが、アガーライトの臭いは相当強くなっていて、休憩から車に戻るとまずはドアを開けて空気を総入れ替え・・・それでも運転中に「室内換気」にすると夫はまともにアガーライトの香りを吹き付けられることになり、かなり萎えた状態で横浜に戻ってきました。

家に着き、アガーライトを車から降ろして庭用の道具が置いてあるところ(屋外)に起き、それから車内にファブリーズを吹き付けること!翌朝になっても夫は「アガーライトにやられた」とつぶやいていました。車からアガーライトを出して24時間以上経ち、なんとかいつもの車内の匂いに戻ったようです。

旅の思い出は、全てアガーライトの香りに塗り替えられた、といっています。

それにしても、来年の春アガーライトを使うその前にアガーライトの発酵が進みすぎて袋からぶちまけられたりしない、よね?!