As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

漢方の勉強会

寒いですよねぇ~昨日からムチャクチャ寒いですよねぇ!


木枯らしも吹き始めてしまいましたが、VOL-Netの勉強会のスタッフに行ってきました。
(どうやら、先日の発表会でのインフルエンザ感染は免れたようです)

今日のテーマは「漢方」VOL-Netの勉強会としても初めての試みです。
講師には都立駒込病院に長く勤務された後に内科クリニックを開業された中国出身の医師、屠 イツ揚先生(イツは律の行にんべんを取った字)をお招きしました。

乳がんの治療においては「ホルモン療法もしくは化学療法の副作用対策」として漢方が処方されることがしばしばあります。
でも、処方する医師もなんだか「とりあえず出しとく」っぽいし…効いてるんだかどうか分からない。漢方って副作用が少なそうなイメージがあるけど、でも巷にある漢方薬のお店で売ってる薬はやたら高そうだし、そもそも漢方って何!?
という訳で、イメージばかりでイマイチよく分からない漢方について、そもそもどういう考え方なのかという所から丁寧に解説していただきました。

漢方の考え方は古くからあり、陰陽、五行、五臓六腑、経絡など馴染みのある言葉もあります。それらの言葉には西洋医学の何に相当するのか不明なものもあります。
薬の性質や診断法、治療原則も西洋医学とは違います。漢方の診断は「病名」ではなく個人がどんな症状が辛いと感じているかを重要視しています。

漢方は西洋医学と対立するものではなく、
互いに補完しあえる臨床医学であり、
西洋医学が万能でないのと同様に漢方にも限界がある、
西洋医学でないと対処できないものもあるので、互いに否定してはいけない、スタンダードな治療法とされるものを否定するのは良くない
というのが今日の講演のポイントかな。

漢方だから癌が治るぞということではありません。でも治療による副作用で辛い症状を和らげる、体力をつけるなどの治療法の選択肢として充分取り入れていく価値があるのだと感じました。

では実際にどんな薬がいいかということになると「ホルモン療法だからコレ、化学療法だからコレ」という訳ではなく、ホルモン療法の副作用といっても何が辛いのかを診断してからその人にあった薬を処方するのだそうです。オーダーメイドの治療法になるのですね。

休憩時間を挟んだ後半は質疑応答でしたが、事前に参加者から寄せられた質問や当日会場から上がった質問に先生は丁寧に答えてくださいました。

講演の最後に先生がおっしゃった
「漢方のキーワードは『気』ですが『希』にしたいですね」
という言葉が印象に残りました。

勉強会後の懇親会は、表参道の東京ウィメンズプラザでのイベント後は恒例となっている「野菜畑」にて。こぢんまりとしてましたが和気あいあいとお店自慢の野菜料理をお腹いっぱい食べてお酒もすすんで楽しい時間となりました。