悪人

この秋見た映画、まだ感想書いてないのよね・・・

というワケで、10月に見た作品です。

 

 

 

　悪人　監督：李相日　主演：妻夫木聡、深津絵里

 

　若い女性保険外交員の殺人事件。ある金持ちの大学生に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一（妻夫木聡）が真犯人として浮上してくる。しかし、祐一はたまたま出会った光代（深津絵里）を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。そして、次第に二人は強く惹（ひ）かれ合うようになり……。

　朝日新聞夕刊に連載され、毎日出版文化賞と大佛次郎賞を受賞した吉田修一の話題作を映画化した犯罪ドラマ。九州のとある峠で起きた殺人事件をきっかけに、偶然に出会う男女が繰り広げる逃避行と愛を息苦しくなるほどリアルに描く。監督は、『フラガール』の李相日。罪を犯してしまう肉体労働者と彼と行動をともにする女性を、『ブタがいた教室』や大河ドラマ「天地人」の妻夫木聡と『女の子ものがたり』の深津絵里が演じる。原作で巧みにあぶり出される登場人物の心理がどう描かれるのか、実力派俳優たちの共演に期待が高まる。

 

　「フラガール」の監督さんが撮った作品というのと、この作品で深津絵里さんがモントリオール世界映画祭・最優秀女優賞を獲得したということから、見てみました。

緊迫した犯罪ドラマでしたね・・・殺されてしまった女性は、いかにもどこかにいそうな軽い女の子だし、彼が殺してしまったまでにいたる心理状態や、犯人と出会い系サイトで出会ってなぜか一緒に逃避行を続けてしまう垢抜けない女の表情もよく現れていたと思います。特に一緒に逃避行をする女を演じた深津さんは本当に難しい役どころだったと思います・・・

が・・・やはり犯人役が妻夫木くんだったので、一生懸命堕ちていく泥臭い犯人を演じているんだけど、どこか爽やかで悪人になりきれてないなー、と思えました。

主役の二人以上に、母代わりだった祖母を演じた樹木希林さんと、殺されてしまった女の子の父親を演じた柄本明さんの存在感が際立って見えました。