あなたへ

この秋に見た映画がずいぶんたまってきました。まずはこれからです。

 

 

あなたへ　監督：降旗康男  主演：高倉健、田中裕子、大滝秀治

 

北陸の刑務所で指導技官として勤務する倉島英二（高倉健）のところに、亡くなった妻・洋子（田中裕子）が生前にしたためた1通の手紙が届く。そこには故郷の海に散骨してほしいと書かれており、英二は洋子が生前には語らなかった真意を知るため、車で彼女の故郷・九州へと向かう。その道中で出会ったさまざまな人々と交流するうちに、妻との思い出が頭をよぎり……。
日本映画界屈指の名優・高倉健が、『鉄道員（ぽっぽや）』『ホタル』など数々の名作を送り出してきた降旗康男監督と20作目のタッグを組んだ人間ドラマ。妻の遺骨を散骨するため妻の故郷へ旅立った男が、道中で出会った人々との交流を経て妻の真意を知る姿を描く。『あ・うん』のプロデューサー市古聖智が遺（のこ）した原案を、降旗監督と脚本家の青島武が再構築。共演にはビートたけし、田中裕子、佐藤浩市、草なぎ剛、綾瀬はるかなど、ベテランから若手まで豪華な顔ぶれがそろう。

 

正直、最初のころは「シブすぎるよねぇ」と思っていて、あまり見る気がなかったのですが、高倉健さんがモントリオールまで行かれて、そしてモントリオールの国際映画祭で特別賞を取られたというので、レディースデーの日に見に行ってみました。

高倉健さんの御年を考えると、役柄はお若いのでは？とも思ったのですが、さすが高倉健さんはシブい味を出していました。ストーリーは淡々と、でも旅の行く先々でヒューマン・ドラマがあって淡々と心に入ってくる感じでした。綾瀬はるかさんはじめ若手の俳優さんもがんばっていましたが、大滝秀治さんの演技は、海の男としての人生の総決算となったように思います。これが遺作になってしまいましたね。大滝秀治さんの御冥福をお祈りいたします。

でも、ラストにあんなどんでん返しが待っているとは…びっくりですよね。