As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

喘息外来

昨日は私のもう1つの持病、喘息外来でした。
いろいろ病院を渡り歩きましたが、2年前から乳がんの東京主治医のK先生に紹介していただいたアレルギー内科の先生が今では主治医です。こちらの先生も女医さんですが、K先生とは正反対のタイプの先生です。今日も定期的な呼吸機能の検査をして、いつも処方される吸入ステロイド剤をいただきました。
4歳からのお付き合いとなる喘息ですが、発作とはずいぶん縁遠くなり快適な毎日を送っています。
しかし、それは薬によるコントロールがうまく行っているからなのです。

喘息を経験している患者さんは身近に多いと思いますが、まだまだ時代錯誤な見方をされていることも多いです。
今の喘息治療の根幹をなす考え方は「発作を起こさないよう、予防が大切。それには適切な薬の使用がかかせない」というものです。
発作を起こしてしまうと気管が炎症を起こし、呼吸機能も低下してますますダメージを受けてしまいます。ですから、未然に発作を起こさないよう呼吸機能をチェックし(自宅でも簡便にできる方法があるので)適切に薬を使っていくことが大切なのです。発作を起こしてしまった時のダメージが最小限になるように、まずは予防、予防です。
もちろん根源としてのアレルゲンを避ける、基礎体力をつけ、運動によって肺活量をつける、ということも大切なことです。でも、私が子供の頃は、世間的にも「喘息は運動すれば治るんだ」とか「アレルギーなんて甘えてるんじゃない」といった誤解もされ(今でもされますが)、アレルギーや薬に対しての無理解がされることもありました。これは今でも誤解されますね~

そして、発作を起こさないための基本の薬は「吸入ステロイドです。
ステロイド、というと「副作用が強い」というイメージがありますが、それは注射剤などしかなかった昔のことです。今のステロイド剤は、気管と肺にしか作用しないのです。吸入剤なので、血中に乗って全身に回らないのです。
私はそのあたりの事情も先生に聞いていたし、先生からも指示されていたので去年妊娠中もずっと薬を使っていました。分娩室にも持ち込みました。「初期の頃こそ発作を起こしてはいけないから必ず使うのよ」と言われたので不思議と薬に対する抵抗は何もなく使っていました。これまで実証されていることでしたから・・・でも何も知らない人が聞くとやっぱりびっくりしてしまうんですよね。

まだまだステロイド剤にたいして誤解されてしまう面も多いです。
夫は教員をしていますが、林間学校などの宿泊行事があるとクラスに何人かは喘息を持った生徒がいます。今では持参させる薬について保護者からの情報などを得ていますが、昔はそれらの薬に対して誤解されてしまったこともあったでしょう・・・アメリカでは喘息の吸入薬を「ドラッグと誤解されるから持ってきてはいけない」と禁止されている学校もあるのだそうです(と昨日先生が話してくれた)

そして、先生が話してくれた興味深いことですが、
「喘息は甘えているからなるんだ」とか「運動すれば治るんだ」とか「ステロイドなんかつかっているんじゃない」という誤解を解くのが一番大変な相手は実は医者なんですよ。科が違っても向こうも医師だというプライドがありますから。最近の勉強会などに全然行っていなくて分かっていない開業医の先生や、外科の先生などが特に大変です。

外科と内科と診療科目は違っても、病気とお付き合いしていくってことにはこういうことが付きまとっていくものなんですね~