As You Like It     ~気が向くままに~

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アオウミガメの旅

今日は「子ども向けミニライブ」というものに行ってきました。
学生時代は足しげくコンサートホールに通ったこともあったけれど(そのための費用を捻出するのは大変でしたが)、最近はとんと無縁になっていました。
今回行ってきたのは、五感が発達する子供にこそ「本物の音楽」を聞かせましょう、ということで企画されたコンサートでした。それこそコンサートホールとは比べ物にならないし、ステージ上を走り回る子供もいる中でのコンサートでしたが(それもOKでした)、久々に「演奏を聴く」ということができたのではないかと思います。
コンサートの内容は、クラリネットの演奏から、ダンスにゴスペル(これ、先生と生徒たちの共演、ということで私も出演?させられました)、ちょっと雰囲気を変えて「おはなしの朗読」、ソプラノ独唱ありと盛りだくさんとなりました。

さて、その中から印象に残った歌「アオウミガメの旅」の歌詞を紹介したいと思います。
この歌は、小笠原の小学校に赴任してきた先生が作った曲です。今では島の歌として島民に歌い継がれ、船の出航時にも演奏されるのだそうです。

真夏の島の 浜辺から
海に向かってまっしぐら
子ガメの旅が 始まった
生きて 生きて 生き抜いて
どの子も どの子も 大きくなって
またこの浜に 帰っておいでよ

あらしに出会い サメに追われ
空からねらう 海鳥たち
北へ 北への つらい道
明けて 暮れて また朝に
来る日も 来る日も 大きくなって
またふるさとへ 旅は続くよ

若さ かがやく 海と空
百個の白いたまご産み
いのりをこめて 砂かける
生きて 生きて 生き抜いて
どの子もどの子も 大きくなって
またこの浜に 帰っておいでよ

この歌には、こんなエピソードもあるそうです。
今から10年くらい前ですが、小笠原諸島天皇皇后陛下が訪れた時、歓迎の式典で演奏されたのがこの曲です。そのころ、「皇室バッシング」というのが週刊誌などで起こっていたらしく、皇后さまは心身がお疲れになっていて声が出なくなっていたのだそうです。
そんな時に訪れた小笠原でこの歌を聞いて、ウミガメの産卵を見て、島の子供たちと接して・・・
それから皇后美智子さまは少しずつ声を取り戻していかれたのだと。
今日のコンサートを企画してくださったのは、この歌を作られた先生のお嬢さんでした。

素敵な時間をありがとう、感謝の気持ちでいっぱいです。