As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

お雑煮

あけましておめでとうございます。
今年も、本館ふるぼうのページ同様に、こちらのブログもよろしくお願いいたします。

さて、私が今帰省している千葉の実家(よく話に出てくる愛媛は夫の実家なのです)の元日は厚い雲がたれこめ、気温も5度くらいまでしかない稀に見る寒い日となってしまいました。
当然のようにどこにも行かずに暖房の効いた室内ですごしました。

本題のお雑煮です。
みなさまのところのお雑煮はどんなお雑煮ですか?醤油のだし汁仕立て?それとも関西風の白味噌でしょうか?
私はお味噌仕立てのお雑煮は食べたことがないので、機会があったらぜひ食べたいな~と思っています(親戚に関西出身の人がいないので、今まで食べたことがないのです)。

夫の実家のお雑煮は、いわゆる「東京風」のお雑煮です。
角餅を焼いて、澄まし仕立てのだし汁に入れます。具は小松菜、にんじん、鶏肉といったものです。
「え、愛媛風じゃないの?」と聞かれるかと思いますが、実は義父は東京出身なので、夫は東京風のお雑煮を食べて育ちました。義母の実家は三重にありますが、こちらも関東風?の済まし仕立てのお雑煮だそうです。では、生粋の愛媛のお雑煮とはどんなものなのでしょう?実は私は知らないのです。
香川のお雑煮はお餅の中にあんこが入っていると聞きましたが、そうではないらしいです。

そして私の実家のお雑煮は、千葉の外房地方に伝わっているものです。
千葉といっても、東京に近い千葉(千葉市より西あたり)では、ほとんど東京と同じお雑煮です。
が、外房、九十九里地方のお雑煮はちょっと独特です。
角餅を焼いて、済まし仕立てのだし汁に入れる、までは一緒ですが(このだし汁は、他と比べるとしょうゆ味が濃いものです)、具がなにしろ独特なのです。

海苔、ただ海苔だけを入れて食べるのです。


海苔といっても、ふつうのあさくさのりだけではありません。青海苔、はば海苔という固さがある独特の風味のある海苔が使われます。これらの種類の海苔をいくつかブレンドするか、単品で使うかは家庭によりことなります。私の実家では、3種類の海苔にかつお節をブレンドしています。
そして海苔はこまかくもみ海苔にしてどんぶりなどにいれておきます。
お雑煮は、出汁にお餅が入ったのみ、そこにもみ海苔をたっぷり入れて食べるのです。
汁に海苔が埋め尽くされたような光景になります。初めての方が見たらちょっとぎょっとするかもしれません。家によっては小松菜や里芋などを若干具としていれるところもありますが、私の実家では海苔オンリーです。
千葉出身でも、この「海苔雑煮」を知っているのは外房、九十九里出身者に限られるといってよいでしょう。県内のほかの地域ではほとんど見られません。
会社に勤めていた頃、やはり出身が外房だという人とこの「海苔雑煮」について話が盛り上がってしまい、周りの人が「そんな雑煮聞いたことがない」と言っていましたが、私の新年はやはりこの雑煮がないと始まらないのです。

結婚したばかりの頃、鶏肉や小松菜を入れたレシピどおりのお雑煮を作りましたが、やはりダメでした。今では夫もこのお雑煮のファンになり、毎年新年はこのお雑煮で始まります。
来年も、再来年ものりで埋め尽くしたお雑煮で新年を迎えることができますように。