オリンピックの話題、もう１つ

いよいよ大詰めとなってきたトリノオリンピック。エキシビジョンも終わり、私の睡眠不足生活もこれで解消されるでしょうか？

過去最強の布陣といわれた日本女子フィギュア代表の話題で今年はとても盛り上がりましたが、日本人出場選手といえば、アメリカ代表としてペアで出場した井上怜奈選手のことも忘れてはいけないと思います。
彼女はアルベールビル、リレハンメルと２回のオリンピックは日本代表として出場しましたが、結果を残すことはできませんでした。長野の時は代表に選ばれず、その年に父が肺がんで亡くなってしまいます。
そして、翌年彼女自身までは肺がんの告知をされてしまうのです。早期発見だったとはいえ、抗がん剤の副作用に苦しみながら、引退を考えながらも１年後に復帰しました。
まだ治療を続けている時に現在のパートナーとなるボルドウィンと出会います。そして全米選手権での実績を着実に積み、昨年にはアメリカ国籍を取得。今年1月の全米選手権で世界初の大技であるスロートリプルアクセル（３回転半）を決め、アメリカ代表の座をつかみました。

そしてオリンピックでは、フリーの演技では失敗してしまったものの、ＳＰではオリンピック史上初となるスロートリプルアクセルを決め、7位入賞を果たしました。
今でも彼女は定期検診を受けながら練習を続けています。

がんという病気を克服し、日米２つの国の代表として３回のオリンピックに出場するー
ここまでのものをつかむことが、どれほどの努力を要するものなのか私には想像もつきません。
でも、彼女の活躍に勇気をもらった人がたくさんいることでしょう。私もその１人です。

日本代表のフィギュアの女子選手をはじめ、彼女にもありがとうと言いたい気持ちでいっぱいです。