As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

石けんのお店

「石けんと雑貨の店」のチラシがちょっと前に来ていたので、気になっていました。
そこで今日お散歩ついでにそのお店を覗いていました。
もともと「ミシン」のお店であり、店内には昔からあるような足踏みタイプのミシンまでがあり、その一角に洗濯用、食器用などの石けんが並んでいました。
店主の女性は私の母親と同じくらいの年に見えましたが、「お時間があるなら」と冷たいお茶を出してくれながら、いろいろとお話をしてくださいました。

「洗濯用の石けんは家にもありますが、溶けにくいというのでこれまで液体を使っていました。粉末タイプの使い勝手はどうでしょう?また、においがついたり衣類が黄ばんだりしませんか?」
これが、私が以前から思っていたことでした。生協のカタログを見て石けん洗剤を買ってはみたものの、イマイチ使い方のコツも分かっていないことがあり、最近は洗濯物を外に干せないことも多いので、ついつい新聞屋さんからもらった合成洗剤を使っていたのです。

まず、石けんというのは「アルカリで洗う」ものなのだそうです。粉末タイプのものは「ナトリウム」石けんそのものですが、液体に加工した場合、「カリウム」になっています。これだと若干洗浄能力が落ちます。だから、がんこな汚れは粉末タイプの石けんを使った方がよいそうです。
洗濯機で洗う場合、「石けんを良く溶かすこと」は一番のポイントですが、あらかじめバケツで溶かしてから入れる、とか水を洗濯機に入れて石けんを溶かしてから洗濯物を入れるのがいいそうです。
また、粉末石けんを使う場合、「石けんかす」が出たり、「木綿が黄色くなる」といった現象がどうしてもあります。2ヶ月に1回ほど洗濯機の洗浄剤で石けんかすを落とすとよいそうです。綿が黄色くなるのは、「本来の生成りの色」がより強くなるものなので、黄ばんでいるわけではありません。
石けんで洗濯した場合、洗い終わったらすぐに干すのがよいそうです。時間が経つとにおいがのこってしまいます。石けんの成分は、衣類の繊維の間に入り込みます。だから、石けんそのものに油脂のにおいが残っている場合、どうしても匂いがついてしまいます。洗濯用の石けんには、無香料のものかちょっと香料を加えてあるものでいいそうです。逆に廃油などをつかったリサイクル石けんでは、においがのこってしまうことがあります。

ここで店主の女性は、箱を持ってきました。中を覗いてくださいといいます。
箱の中には、ブラックライトが置いてあり、2枚のガーゼが入っています。1枚は光っていませんが、もう1枚は光っています。箱からガーゼを取り出すと、光っている方のガーゼがより白くなっています。光っていないガーゼは生成りの色です。口紅を引いた後がありますが、生成りのガーゼの方が色が良く落ちています。
もうお分かりでしょうか?生成り色のガーゼは、石けんで洗ったものです。石けんの洗浄力は、合成洗剤より強いのです。
そして合成洗剤で洗ったガーゼがなぜ光っているのか-
洗剤の表示を見ると、ものにより「蛍光増強剤」と書いてあるものがあります。
我が家にある洗剤を見ると、「ニュービーズ」には書いてありませんが、「酵素パワーのトップ」には蛍光増強剤が入っていると書いてありました。
実はこれ、「洗濯物をより白くする」ために「蛍光剤で染めている」といった働きをしているそうです。
「真っ白に洗い上げる」とCMが流れていますが、これは「洗浄して」白くするのではなく「白く染める」といった働きにもよるのです。
そしてなんと「蛍光増強剤」には発がんと関わる成分も入っているとかいないとか・・・
事実「赤ちゃんの肌着洗い」と書かれている洗剤には蛍光増強剤は入れてはいけないそうです。
赤ちゃん用衣類も、製造過程で「蛍光増強剤」での処理をしてはいけないのだそうです。
(大人用の衣類では白く見せるために処理することも多いです)
また、蛍光増強剤が入った洗剤で洗うと、その成分は長いこと繊維中に残るそうです。

それから見せてくださったのが、洗剤を薄めた液で魚がどのくらい生きられるかという実験。
3分以内で全滅してしまったのは「おうちでドライ洗いができる、おしゃれ着洗い」だったのは衝撃でした!私もニットを洗うのに愛用していたからです。それからおなじみの洗剤の名前が続きます。「赤ちゃんの衣類洗い」でも魚は数分で死に絶えます。合成洗剤ですから。一方、石けん洗剤の場合、2時間以上たっても魚は生存しているのだそうです。

う~ん、奥の深いお話です。
これまで何気なく合成洗剤で洗濯していましたが、これからのシーズン石けん洗濯をもっと取り入れていこうと思いました。そして粉末の洗濯石けんを購入。
そういえば、小学生のころ週末は「上履きを洗う」が日課になっていましたが、いろんな洗剤で試してみましたが、結局のところ一番汚れがきれいに落ちたのは「石けんをブラシにつけて洗う」だったような気がします。