As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

ありえないケーキ屋

ダイエットからは縁遠い私なので、美味しいスイーツがあると聞くとすぐに飛んで行きます。

さて、先日近所のママ友との会話で
「この辺りって美味しいケーキ屋さんがないよねえ」
という話になりました。
不二家かコージーコーナーしかないかしら」
「そうねえ…チェーン店ばかり」
すると1人のママがクスクス笑いながら
「あの、オリジン弁当のそばにある…」
「アレ?食べたことあるの?アレはヒドいよねえ」

「ねえ。そんなにヒドいケーキ屋さんがあるの?」
そのケーキ屋はどうやら相当ヒドいらしいのです。行ったことないわと言う私にみんなは「古~くからあるケーキ屋さんみたいだけど、あまり勧められるモノではないよ」と言いました。
そこまで言われると、一度は自分で確かめたいと思うものでしてー

家からちょっと離れた商店街にあるそのケーキ屋さんに散歩がてら出掛けました。
『M洋菓子店』(実名を記すのはしのびない)は道が二股に分かれた付け根部分にありました。
ショーウィンドウの内側は3畳もないだろうていう狭い店内、店番をしているおじさんが立っているだけでスペースはいっぱいなのです。ケーキは他から運び入れているのでしょう。
並んでいるケーキはイチゴのショート、チョコレートケーキ、チーズケーキ、モンブランモカケーキ、シュークリーム、プリン、コーヒーゼリープリンアラモードでした。「バースデーケーキご予約承ります」と書かれた紙は日に長くさらされマジックの色はほとんど落ちています。

そう、看板といい雰囲気といいまるでそこだけが

「昭和40年代」

になっているのです。

「チーズケーキとモンブランとプリン」と言うとおじさんはケーキを紙袋に入れました。
「悪いね。箱切らしているんでね」
というのですが、あの、中に入っているのは生ケーキなんですよ。ここから家まで15分は歩くのにどうするのよ~

「あの、せめて手提げのポリ袋ください」
袋をベビーカーの後ろにぶら下げて帰りました。
「ま、でもこういう昔ながらのケーキ屋さんのも美味しいかもしれないし。普段はデパ地下のケーキばかり食べてるから」

さて、夫が帰宅したのでケーキを出しました。夫はモンブラン、私がチーズケーキ、娘はプリン。
チーズケーキにフォークをいれますが、なんでこんなに生地が固いの?それに乾燥してるし。
夫は半分ほど食べてぼそりと呟きました。

「ありえない」と。

スポンジはパサパサ、まだ私が焼いたケーキの方がマシだよ。モンブランの栗にはヘンな膜みたいのが張ってるし。
唯一娘か食べたカスタードプリンだけは正統派の味でしたが、なんだか細かい穴がブツブツとあいてるし…

「ねえ、ここのケーキを誕生日に買ったらどうする?」と夫に聞いたら
「泣いちゃう」
だって(笑)

でもあのケーキ屋さんは地元では老舗なんです。ノスタルジックな雰囲気のケーキが食べたくなったらいかが?