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職場のメンタルヘルスケア

養成講座の理論学習、今日は「職場のメンタルヘルスケアです。
今日の講師の先生は、テキストに沿いながらも、ビデオ試聴あり、グループワークあり、はたまた小テストありと盛りだくさんな内容で「睡魔に襲われずに1日が終わった」のは初めてでした。快挙?!

現在職場のメンタルヘルスケアの指針となっているのが労働安全衛生法です。2000年に労働省(同時)から出されたメンタルヘルスケア指針により、労働者の健康維持増進のための措置が広く行われるようになりました。社員と管理監督者、人事労務担当者、産業医といったネットワークの構築や連携において産業カウンセラーの果たす役割はますます求められているようです。

理論学習の中でも、労働、人事労務、職場関係の分野は産業カウンセラーに取ってとりわけ重要なところなのに、自分には一番ピンと来ないところなので、試験対策の時に苦戦しそうです。

質問時間に、私は気になっていたことをぶつけてみました。
それはこれまでの会社勤務の中で感じていたことでした。

1.うつ病には「休むことが一番大切」というのは分かるけど、実際に休んでしまうと復帰の時に余計プレッシャーを感じてしまったり復帰後に職場に居づらくなったりすることも多いのではないのか?
2.休んでいるうちに休職期限がきてやむなく退職になってしまうケースも多いと思う
3.カウンセリングに行きたくない、何をやってもムダだと思っている人にはどうしたらいいのか

1の質問については、そこがカウンセリングの内容であり、一般論では言えないということ
2の質問についてはそれは職場の決まりだから、カウンセラーには休職期限までに出社できるよう努力する必要はあるが、期限が来た場合にはどうしようもないこと
3の質問については、それは本人の価値観の問題なので、受ける気がないのに強制はできないから待つしかないこと
その間に休職期限が来て退職になっても仕方ないこと、そもそも元の職場に復帰するだけがよいことではないのだし(職場を離れたら快方に向かうことも多いので)、やる気のないクライエントに無理やりカウンセリングを試みてもうまくはいかない、という回答でした。

カウンセリングはあくまでも本人が解決するための援助であり、強制、説得できるものではないのです。情報提供しても相手が受け入れられないならそれ以上はどうしようもないのです。
カウンセラーは医療者ではありませんから、カウンセリングのできる範囲には限界があるそうです。
ただ、カウンセラーであっても精神医学についての多少の知識はこれからは必要になるし、カウンセラーにはクライエントの気持ちに共感して傾聴することはできます。クライエントの気持ちによりそうことで、自らの解決策を探すことを援助することがやはりカウンセリングの本領なのだそうです。

正直、カウンセラーの限界というものも実感させられました。
ただ話を聴いてもらっても解決はしないのではないかと感じることがあります。
やる気のないクライエントに対して、カウンセラーは冷たく突き放しているのではないかとも思えますが、「カウンセラーだってボランティアでやってるんじゃないんです。やる気がないというのは、カウンセリングに価値観を見出していないこと。人には価値観があるのですから、本人がカウンセリングに重きをおかないという価値観を尊重することでもあるんですよ。待つ姿勢しかできることはありません」と先生はおっしゃいます。実際、臨床心理のカウンセリングでも、カウンセリング不適応になるケースもあるのです。医療現場へのリファーが必要になると・・・やはり医療や法律を扱う人間ではないのだから、「情報提供」や「助言」はできても「診断」や「治療」や「法的な措置」といったものを取ることはできないのです。
きっとこれから何度も立ち止まって自分のやることに迷いながら進んでいくんだろうな・・・