女性の品格

本屋さんの店頭で平積みになって売られていた「女性の品格」を読んでみました。

「女性の」とは書かれていますが、男性には関係ない内容でもありません。
著書はキャリア国家公務員を経て現在は昭和女子大学長ですが、女性が職場や社会に出るのが当然のことになった現在、真のリーダーとなる女性に兼ね備えてほしい「品格」について書いています。
でもそれは、職場だけでなく、地域社会や家庭社会においても「品格」のある女性は「生き方がステキ」な女性として求められるのではないでしょうか。

この本ではビジネスマナーや言葉遣い、スマートな人間関係など「ありがちかも知れないけど、普段あまり意識しないことをちょっと意識するだけで」女性としてもヒトとしてもワンランクアップできることを具体的にアドバイスしてくれます。

かつての時代に比べれば、女性は徐々に働きやすくなっているといえますが、ただ男性中心の社会の中で男性と「張り合う」だけではなく、「品格」を伴ってスマートに振舞うことが社会に出る女性に求められているのです。それは、男女雇用機会均等法や育児休業法など今ほど整備されていなかった時代に男性社会の中で２人のお嬢さんの母親としてキャリアを重ねてきた著者だからこそ伝えられることなのかもしれません。

とはいえ、著者は決して「社会や職業に参画すること」だけが女性の社会進出とはとらえていないでしょう。男性以上に多様なライフスタイルがある女性だからこそ「品格」もそなえたステキな女性になりたいものですね。
もちろん、マイナス感情に包まれたり、ストレス解消したり、人間生きていれば不条理さやストレスはつきもの。それらを持つな、というのではなく、上手にお付き合いして相手に不快感を与えないように発散、消化していくことも品格の１つなのかもしれません。

カッチリした新書ですが、読みやすい内容です。女性に限らず男性もどうぞ。