As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

鮎が泳いでいる

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今日は予定をキャンセルして休息を取りました。
1週間動きつづけた+気温の差が激しい+睡眠不足により「こりゃあヤバイな」という体調になってきたからです。

立ち上がるとクラクラしてなんだか脳貧血気味な体調の中、昨日はベターホームの「和菓子の会」に行ってきました。

7月は盛夏にふさわしい涼菓「夏衣」「水辺」の2品です。

夏衣は、道明寺粉のつぶつぶを平らに伸ばして寒天で固めた生地でゆかり餡を包みます。つぶあんにゆかりが混ざり、しその風味がアクセントとなります。道明寺粉の生地もゆかり餡と合わさって、見た目も味も涼やかになります。

そして「水辺」は和菓子の会全作品の中でも「夏のお菓子のハイライト」と言っていいでしょう。


水底のコケに見たてた「抹茶かん」に、練りきりや甘納豆で作った小石が敷き詰められています。水に見立てたのは「錦玉かん」でグラニュー糖と水あめで甘さをつけた寒天ですが、なんと中には羊羹で作った「鮎」が泳いでいるのです!まるで「食べるアクアリウム」です。

これ、材料もちょっとずついろんなものを揃えなければなりませんが、時間差での技が求められます。2種類の寒天を作り、まず抹茶かんを流し入れ、「固まりかけたら」小石の練りきり、甘納豆を敷きつめる。これ、固まる前に入れても沈んでしまうし、完全に固まってからでは抹茶かんの上に乗ってしまう。小石が微妙に抹茶かんにめり込んだくらいにしたいのです。「固まりかけ」を見極めて手早く作業しないと固まってしまうという時間勝負です。
そして小石が乗ったら錦玉かんを流し入れますが、これも下層が「完全に固まる前」に入れなくてはなりません。寒天液を勢いよく入れては抹茶かんと混ざってしまうし、抹茶かんが完全に固まってしまうと、2層の寒天は離れてしまいます。

こうして無事に錦玉かんが流し終わると最後の山場、「鮎を泳がせる」にさしかかります。これまた「完全に固まる前に」鮎を入れなくてはいけません。固まり始める前に入れても鮎は沈んでしまいます。鮎は左側に頭を若干下向きになるようにして入れます。せっかく鮎を入れても、まるで「死んだ魚が浮いている」ように見えてしまっては泳がせる意味がなくなってしまいます。

やっと鮎を入れ終わったら、流し型の周りに氷水を張って冷やし固めます。
無事に固まって切り分ける時にはどのグループからも歓声が上がっていました。
こうして一苦労してできた「水辺」は家に持ち帰り、目にも味わいながらいただいたのですが「これを1人で作るのは至難の技だなぁ」とつくづく思いました。

羊羹を鮎の形に抜く抜き型は、合羽橋の道具街にでも行かない限りなかなか手に入れられないものらしく、今回は教室で販売がありましたが、私は買いませんでした。

だって、これを家で再現する自信ないもの!

和菓子屋さんでこのお菓子を見かけたら「お疲れさま」と言いたいです。

ベターホームのHPによる昨日の教室の説明はこちらです→http://www.betterhome.jp/school/kongetsu/wagashi7/wagashi7.php