As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

術後10年検診

世間の小学生は今ごろ宿題の追い込みなんだろうか…と思いきや、今どきは二学期が始まる時期もまちまちなようで、宿題の量も学校によってずいぶん差があるようです。

さて、夏休み最後に残したのは「術後10年検診」でした。
毎年夏の診察は、通常のエコーの他にマンモと胸部X線が入りますが、節目ということで、かなりドキドキしていました。

クリニックに着くと待合室はいっぱいでしたが、マンモの時間帯はほとんどの方が乳がん検診で来ている方で、患者の私は最後になっていました。
あっさりとレントゲン室に呼ばれて、1年ぶりにあの痛さを味わった後、検診の方が終わるのをひたすら待っていました。夏休み中放置していたハンドベルの楽譜を見ながら、練習日に備えて予習していたのだけど、両手を空振りしている単なるアヤシい人に見えたかもしれませんね(笑)

ようやく診察室に呼ばれるとー

しばしの沈黙の後に主治医のK先生は「レントゲンは異常ありません~」とおっしゃいました。
レントゲンの日は診察の助手に入ってくださるアシスタントの方が「沈黙がコワいわよね」とおっしゃいました。
それからいつものエコーがあって、先生は健側はあっさりと、シリコンの入った術側はかなり念入りにエコーをされますが(毎度、生きた心地がしないわ…)これも無事終了。後日採血結果を聞くだけになりました。
それから、私が持っていたネコのトートバッグがどこに売っていたかという話をして、今後のことですが。

クリニックでは、術後10年無事に過ぎた患者さんに対しては、節目ではあるけれど「完全卒業」ではなく、

・温存手術の方は4ヶ月ごとのエコーと年に1度のマンモ、胸部X線、腹部超音波。
・全摘手術の方は半年に1度のエコーと年に1度のマンモ、胸部X線、腹部超音波。

となります。これは、温存手術の方は局所再発の危険が0ではないのでそのチェックになります。全摘の場合局所再発は心配ないですが、どちらにせよ、健側に新たな原発乳がんが発生しないかどうかのチェックが必要になります。遠隔転移のリスクは、術後10年経てばいよいよもって低くなりますが、これも0にはなりません。まぁ、私は職場の健康診断を受けてるわけではないですから、年に1度の胸部X線と腹部超音波は健康診断になると思います。

「あなたは全摘といっても乳首や乳輪やちょこっと残っているから完全な全摘ではないのよ。だから今まで温存の方と同じ扱いになっていたけど、今後はどちらを選んでもいいわよ」
と先生はおっしゃったのですが、少し考えて「まだ娘も小さいですし、万一のことを考えてこれからも今まで通りのペースで診ていただけますか?」とお願いしました。

「じゃあ次の診察は…お受験しないなら大丈夫よね」

だから…もしお受験前で必死だったら今日診察には来ないから~(笑)

そして先生は「10年、本当にいろいろなことがありましたね」としみじみとおっしゃいました。主治医にそういってこれまでの日々を振り返っていただけるのは、自分にとっても格別で、本当にクリニックと先生に出会っていなかったら、今の私もなかったし、娘もいなかったと思います。

「あとは、もう何年かしたら娘も検診を始めなくてはいけないのかと、それが今度は心配です」と言ったら、先生は「まだまだ先のことですよ。お母さんが罹った場合、娘さんは20代後半から検診を受ければ大丈夫」と笑っておっしゃったので、少し安心しました。

何はともあれ、記録的な猛暑の中でしたが区切りを迎えることができました。今日はそのことを感謝したいと思います。