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英国王のスピーチ

昨日、今日と一気に冬の寒さが戻ってきてしまい、やはりまだ春本番とはいかないようですね・・・
この映画、もちろん見たのは震災前のことですので、かれこれ1ヶ月以上は前のことになります。
 
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英国王のスピーチ  監督:トム・フーバー  主演:コリン・ファースジェフリー・ラッシュ
 
幼いころから、ずっと吃音(きつおん)に悩んできたジョージ6世コリン・ファース)。そのため内気な性格だったが、厳格な英国王ジョージ5世(マイケル・ガンボン)はそんな息子を許さず、さまざまな式典でスピーチを命じる。ジョージの妻エリザベス(ヘレナ・ボナム=カーター)は、スピーチ矯正の専門家ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)のもとへ夫を連れていくが……。
吃音(きつおん)に悩む英国王ジョージ6世が周囲の力を借りながら克服し、国民に愛される王になるまでを描く実話に基づく感動作。トロント国際映画祭で最高賞を受賞したのを皮切りに、世界各国の映画祭などで話題となっている。監督は、テレビ映画「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~」のトム・フーパージョージ6世を、『シングルマン』のコリン・ファースが演じている。弱みや欠点を抱えた一人の男の人間ドラマと、実話ならではの味わい深い展開が見どころ。
 
ソーシャル・ネットワーク」とオスカーを争って、アカデミー賞を受賞した作品なので、劇場でも慌てて拡大上映しているという印象がありました。
イギリスといえば、4月にウィリアム王子とケイト・ミドルトンさんのロイヤル・ウェディングがあります。
日本からも皇太子ご夫妻が行かれるのではないかと言われていましたが、大震災により欠席となりました。
この映画の主人公、ジョージ6世はウィリアム王子にとっては曽祖父にあたります(ジョージ6世-エリザベス女王チャールズ皇太子-ウィリアム王子 の順になる)。作中にはまだ幼いエリザベスの姿も出てくるのですが、そのエリザベスの父、ジョージ6世にこのようなエピソードがあるというのはこれまで聞いたことなかったので、結構衝撃でした。
王室おかかえ医師による、およそ根拠にとぼしい成果の上がらない治療を受けさせられていたヨーク公ことジョージ6世を見たエリザベス妃はオーストラリア人の治療家、ライオネルを見つけます。ライオネルもまた、正式な免許を持たない治療家でしたが、これまでの治療家たちとのかかわりと違って、ジョージ6世はライオネルと人間同士ぶつかり合っていくのです。厳格な父、恋愛に生きて王位を捨てた兄・・・王室ゆえの人間的苦悩が浮き彫りにされてきます。そして、そういう苦悩を表に出さずにこれまで生きてきたジョージ6世がライオネルの前でそのことをさらけ出し、それから何かが変わっていくのです。
歴史に残る開戦のスピーチ、見ている方も思わずドキドキ、そしてスピーチが終わったときに思わず拍手をしたくなりました。
 
震災後もこの作品は全国各地でお客さんが入っているそうです。なかなか自分の言葉で語ることができない国王が、これまた何を語りかけているのか分かりにくい現在の政府へと重なっているように見えると聞いたことがあります。