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真珠の首飾りの少女 ~ベルリン国立美術館展~

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今年日本に来るフェルメールはみんな見たい。
別段美術に詳しいワケでもないのにそんな野望を抱いてしまいました。
1月に渋谷の東急Bunkamuraで「手紙を書く女」3点を見て、7月に上野の都美術館でかの有名な「真珠の耳飾りの少女青いターバンの少女)」を見て、残すはあとひとつでした。

上野の国立西洋美術館にやってきた「真珠の首飾りの少女」です。
フェルメールのこの作品が来日するのは初めてだそうです。
耳飾りに首飾り、展示されてるのはどちらも上野、どちらも9/17まで、なんだか紛らわしいですが、またとないフェルメール・イヤーですからコンプリートを試みました。

国立西洋美術館でやっていたのは「ベルリン国立美術館展」でした。ベルリンには15の国立美術館があり「国立美術館群」と呼ばれています。今回はそれらの美術館収蔵の作品から、15世紀から18世紀に渡る作品が来日しました。400年のヨーロッパ美術について学べるようになっています。

今度の土日でいよいよ終わってしまうという時期に上野に行ったのですが、まずは駅のチケット売り場が長蛇の列です。でも聞いてみると、行列のほとんどは「真珠の耳飾りの少女マウリッツハイス美術館展)」かツタンカーメンが目的なので、直接美術館のチケット売り場に行く方が早いとのことでした。

国立西洋美術館に着くと、わざわざ「真珠の耳飾りの少女はここではありません。都美術館に行ってください」と表示がありました!
が、やはり真珠の耳飾り~と間違えてチケットを買ってしまった人が数名いるようでした。
そんなワケで、今回は耳飾りほどには並ばずに美術館の中に入ることができました。

まずは、15世紀の宗教画です。いかにも「ルネッサ~ンス」な絵がたくさん出てきました。これらの絵はやはりイタリアの作品が多いです。
また、同時代のドイツの彫刻家による人物像の作品もたくさん出てきました。
オランダの写実的な絵画も多く出てきます。この中にはレンブラントもあり、おまちかねのフェルメールもありました。

真珠の首飾りの少女」もこれまでのフェルメールの作品と同様に、決して大きな作品ではなく、幾重もの人垣ができていました。
黄色に服を着て髪を結った少女が、窓辺で首飾りを手にとっています。ねえ、見てみてと声が聞こえてきそうな少女のいきいきとした表情が伝わってくるようです。

そしてフェルメールの後はルネサンス時代の多くの素描画が展示されていました。ダンテの神曲のワンシーンを描いたものもあります。また、ミケランジェロの素描画はたいへん貴重なものでした。
近代絵画に移り変わろうとしているところで、今回展示されている絵の時代は終わっています。フェルメールに留まらずスケールの大きな展覧会でした。

私の中のフェルメール熱はこれにて一段落したような気がしますが、また何か作品が来日したら行ってしまいそうですね。