As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

木下大サーカス

イメージ 2


少し前に娘が学校で木下大サーカスの割引券をもらってきました。
横浜で公演があるというのです。
サーカスといえば、空中ブランコ、ピエロがすぐに思い浮かびますが、それと同時にどことなく昭和の懐かしさや物悲しいイメージがありました。子どものころ見たドラマで、父親がサーカス団員だという子が、日本全国回って転校を繰り返しているというシーンが印象に残っていたのかもしれません。それに戦後間もないころはたくさんあったサーカス団はどんどん減って、今では日本に3つしかないそうです。
私はサーカスを見たことは一度もなかったのですが、夫は小学生の時に木下大サーカスの舞台を見たことがあり、すごく感動したそうです。横浜に来るのは2004年以来だそうで、一見の価値はあるよと言うので、夫が休日出勤の日曜日に見に行くことにしました。

イメージ 1


桜木町駅から少し歩いたところに、サーカスのテントがありました。昔ながらのサーカスの光景です。動物を使ったショーがあるからホールなどではできません。真っ赤なテントは木下大サーカスの象徴です。

チケットは、指定席はとっくに売り切れていたようで自由席を購入。ここで、学校からの割引券よりSuicaで買った方が割引率が高かったのでそちらで買いました。自由席の人は席取りのために並ぶのですが、開演1時間前くらいに行って正解でした。あっという間に長蛇の列になっていたのです。この冬いちばんの寒気で冷たい風が吹きっさらす中を待って、ようやく暖かいテント内に入場。たくさんのストーブがおいてあり、適度な暖かさになっていました。
指定席はプラスチック製の椅子が置かれていましたが、自由席は木製のベンチになっています。そして指定席がステージの正面になっているのに対して、自由席はサイドからステージを見ることになります。早めに並んだおかげで、前方の見やすい位置に席を取れました♪開演間際には、もうテント内の座席はほとんど埋まっている状態でした。

開演時刻少し前にピエロが2人登場しました。ピエロの格好をした人の芸は見たことがありますが、ホンモノのピエロは初めてです。男女2人のピエロは、客席に大きなボールを投げて笑いを取っていました。そして、公演中は演目の合間合間に登場しては、コントのようなパントマイムの芸を繰り広げます。高度な技を成功させるような芸ではなく、ちょっとイケてない演出で笑いを取って和ませる…それこそが「道化師」なんですね。

そしていよいよ公演がスタート♪
オープニングから華麗な技が次々と出てきました。ロシア人女性によるロープを使ったアクロバットな芸、椅子を次々と積み上げてその上で逆立ちをする芸、女性による空中ブランコの芸、最初の動物ショーはシマウマとキリンでした。4頭のシマウマが息のあった歩き方を見せて、火のついた輪の中をくぐります。
また、日本の古典的芸として、東大寺落慶法要にも奉納されたという「坂綱」という演目もありました。斜めに渡したロープの上を番傘を持った男性が綱渡りして上り、きれいに滑って降りてくるのです。難易度の高い大技で、20年ぶりに復活した演目だと言っていました。
前半最後の演目は「ウィール・オブ・デス」
命綱も付けず、一歩間違えば死と隣り合わせというスリル満点の演目です。空中に浮かぶ大きな車輪のような2つの輪の中で2人のドイツ人パフォーマーがぐるぐる~っと演技を繰り広げます。縄跳びをしたり、最後は目隠ししての演技、ハラハラしましたがもちろん拍手喝采で前半が終わりました。
(会場内は一切の写真やビデオの撮影はできませんので、文だけじゃ伝わりにくいですよね)

休憩時間にステージでは、次のライオンショーに向けて檻が組み立てられます。後半のステージはいちばんの呼び物と言える「奇跡のホワイトライオン世界猛獣ショー」から始まりました。
ステージいっぱいに設置された檻の中にはホワイトライオン、普通の?!ライオン、雄雌合わせて8頭います。アメリカ出身の調教師には緊張感がみなぎっています。ライオンたちはみんな所定の位置に座って、移動したり、他のライオンの上を飛び越えたり、立ち上がったりするのです。百獣の王といわれるライオンだけど、ネコ科だけあってちょっとだけネコの片鱗が見えます。ホワイトライオンは真っ白というわけじゃありませんが、それでもよく見るライオンよりずっと白いです。ライオンのショーなんて初めて見たので、猛獣たちが人前で芸をするというのが信じられなかったです。
芸が終わるとライオンたちは、ハードルを飛び越えて一頭ずつ退場しました。ところが最後に残った立派な雄ライオンが、退場の合図を全然聞いてないのです。やっと台から降りたらハードルを飛び越えずにくぐってしまいました(笑)でもこれ、彼にやる気がなかったのか、敢えてそういう演出なのかはナゾです。
その後は「オートバイショー」(大きな球形内を3台のオートバイが走り回るショーで、夫は子どもの時にも見たそうです)、象さんショー、そして最後は「ダブル空中ブランコショー」でした。
飛び手と受け手の息の合った、まさに夢のような空中ブランコ、テレビで何度か見たことのある映像が目の前で繰り広げられていることにワクワクしました。ここでもピエロがおどけてネットの上に落下してしまって笑いをとっていました。そして、空中ブランコは、輪っかに張った障子紙を突き抜けたり、目隠しをして飛び移ったりと最後までドキドキでいっぱいでした。
 
大盛況のうちに公演は終了したのですが、サーカスを実際に見たのは初めてだったので終わっても興奮が冷めませんでした。今までの「ノスタルジック」なイメージは打って変わって、夢のようなサーカスの舞台は、人々を非日常と感動の渦に引き込んでしまうのですね~
横浜公演は5/7までです。指定席を取るのはかなり難しいと思いますが、自由席ならおそらく大丈夫。時間に余裕を持っておでかけくださいね。