As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

バスツアー優待券

先日ポストに入っていたのです。

イメージ 1


水戸の偕楽園で梅まつりを見るバスツアーに2980円で行けるという優待企画でした。同伴者も2980円で行けます。よくある旅行会社のバスツアーの半額くらいのお値段で行けそうですが…

実はコレ、注意です
この優待バスツアー、メインは偕楽園での梅まつりです。その他に寄るのが「那珂港お魚市場(昼食)、めんたいパーク、お菓子工房と太い赤字で書いてあります。なんだかショッピングばっかりですが…

そしてよーく見ると、案内状の左下の方に「セクレ」とあるのです。「ファーやムートンや寝具のショッピング…」と。しかも他の場所みたいに赤字では書かずに小さく書いてあります。しかも、所要時間がメインの偕楽園や昼食休憩と同じ90分なのです。水戸に行く前にどうしてムートンを売ってるお店に寄るのでしょう…?

それこそが、この優待バスツアーのカラクリなのです。
海外旅行で市内観光のバスに乗ると、必ず免税店に連れて行かれたりします。これは、旅行会社とお店との関係で、お店からのキックバックが旅行会社に入るようになっているようです。大手旅行会社のツアーでも、必ず立ち寄るドライブインや食事処はあるようです。

この優待バスツアーでは、そういう場所としてお土産屋以外に寝具店があるのです。それが一番重要です
寝具店に90分も入ったまま出られないでいると、ツアー客の中に1人か2人高額な商品を購入する人がいます。それがこのツアーの目的です。高額商品がいくつか売れれば、そのキックバックでバスツアーの費用が補えてしまいますし、利益も出ます

この手のツアーは数年前からいくつかの旅行社?!によって行われていましたが、量販店や商店街、外食産業などとタイアップした「無料招待旅行」という形で行われていました。まずはお店が、お客様ご愛顧キャンペーンなどで抽選で旅行が当たると企画します。応募用紙を用意すれば、抽選も旅行も全て旅行会社がやってくれます。旅行会社と言っても、その手のツアーのみを取り扱っている会社で、大手旅行会社とはまるで違います。だからガイドさんもまるで慣れてなかったり、別の仕事と掛け持ちしながらやってる人もいるようです。

今回私に届いた優待バスツアーは寝具店でしたが、この手のツアーが立ち寄るお店は他に宝石店、毛皮工房などがあります。まぁ、旅行会社とグルみたいなものです。工場見学とかいいながら、ほとんど見学する場所はなく、しかもバスツアーでしか入れないお店なのです。倉庫街や流通団地などにそれらの店があるため、外で時間をつぶすこともできません(そして日本全国に点在している)。お店の中では熱心なセールストークが繰り広げられ、途中で部屋を出たくなっても出口がわかりづらい構造になっています。そんな環境ですから、思わず買ってしまったツアー客がいても不思議ではありません。後になってしまったと気がついても、店内で脅されるほど売りつけられた訳ではなく、自分の意思で買ったので、仕方ないとあきらめてしまうことが多いようです。

そして、このツアーが当たるのは40歳以上の女性と相場が決まっています。なぜなら、宝石や毛皮をいちばん買ってくれそうな客層ですよね

そんなツアーのことは、ネットニュースでも取り上げられたようです。

http://npn.co.jp/sp/article/detail/18406985/

「無料招待 バスツアー」と検索すればたくさんの情報が引っかかってきますし、この手のツアーに参加した人から苦情が消費者センターなどに寄せられているそうです。そして、無料招待旅行の抽選会を企画したもともとのお店にも苦情が来るから、企画元の信用にも関わるので、もう無料招待旅行をやめたところもあるでしょう。そこで新たな活路を見いだしたのでしょうかねぇ…
無料招待ではなく、DMを送りつけて2980円での優待旅行にした

果たしてどこから私の住所がこの旅行会社?!に知られたのかは分かりません。いつぞやクリーニング屋で「今ならバス旅行が当たりますよ」と言われたことがあるのですが、もう1年以上も前です。でももしかしたらクリーニング屋から流れたのかもしれないし、他のお店からかもしれません。
偕楽園って行ったことないし、絶対にムートンを買わない強い意思を持って参加したら、大変お得に行けるよね…とチラッと思いましたが、その場の雰囲気に飲まれて契約してしまったら大変なので偕楽園の梅まつりはやめておきました

ちなみにバスツアーは、ちゃんとした旅行会社でももちろんやっています。特にはとバスは少々高いですが、クオリティの高いツアーだと思います。休憩を兼ねてちょっとお土産屋に寄るなんてかわいらしいものです。もうずーっとバスツアーには行っていませんが、はとバスならまた行ってみたいですね。

そして、ワタクシは今回のDMを見て、

「ついにこの手のツアーのターゲット年齢と見なされたのだ」

という事実に衝撃を受けたのでした。