As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

舟を編む

GWの前半くらいまで,確か寒かったはずですよね・・・?!
なのに急に真夏日ですよ!コート着ていたかと思ったら熱中症に注意体調がついていかないです・・・
というわけで,GW明けは少々ブログを書く元気がありませんでした・・・
でも,先日の定期受診日での採血結果はマーカーもコレステロールも合格で一安心です。これからも食生活には気をつけようと思います。
 
というわけで,映画レビューばかりのこのブログ,またもたまってきてしまったので書きますね。
 
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玄武書房に勤務する馬締光也(松田龍平)は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡正志(オダギリジョー)など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢(宮崎あおい)に一目ぼれし……。
2012年本屋大賞に輝いた三浦しをんの小説を、『川の底からこんにちは』などの石井裕也監督が実写映画化。ある出版社の寄せ集め編集部が、気の遠くなるような歳月をかけて二十数万語が収録された新辞書作りに挑む姿をユーモラスに描く。辞書の編さんに没頭する主人公・馬締光也には、三浦原作の『まほろ駅前多田便利軒』にも出演した松田龍平。彼が一目ぼれするヒロインには、『ツレがうつになりまして。』の宮崎あおいがふんするほか、オダギリジョーら多彩な顔ぶれがそろう。
 
原作を読んでしまうと違いばかりが気になってガッカリしてしまうから読まずに映画を見る方が好きなのですが,この作品は去年原作を読んでいました。それから三浦しおんさんのことが少々気になり始めて,「まほろ駅前」シリーズや「神去なあなあ」シリーズにも手を出し始めたところです。
そして,映画ですが,まずは「おおよそのところ」原作を忠実に再現していたように思います。
電子辞書が普通に使われるようになり,ワタクシなど今では分からない言葉は「Yahoo辞書」で調べてしまうことがほとんどなのですが,そんな時代の中「辞書編纂」の過程を見るというのはかなり斬新であると思います。
15年もの歳月をかけて作られる辞書。用例採集、見出し語の選定、語釈をめぐる論議,各種専門家への執筆依頼,その間にたびたび起こる「辞書編纂中止」の危機-ようやく執筆にめどが立ったところで,果てしない校正作業,印刷する紙の選定・・・その中に主人公,さえない馬締をめぐるドラマがあります。
ものすごーく衝撃的な事件が起こるわけではありません。淡々と時が流れる中でのゆったりとしたドラマは邦画らしさがよく出ていると思いますし,原作を知らない人にも十分楽しめるのではないかと思います。
 
とはいっても,やはり原作を知っているがゆえにイマイチと思ってしまった部分も出てきてしまいます。
ワタクシがどうしてもやってほしいなと思っていたのに映画では出てこなかったシーンがいくつかあります。
馬締が最初に出てきて「大渡海」のことを聞いたときに「あ~あぁ~!はってっし~な~い~」と「クリスタルキングの『大都会』!」をいきなり大音響で歌い始めたシーン,これはぜひ松田龍平さんでやってもらいたかったのですが,出てきませんでしたね。それからレビューサイトで何人もが指摘している「馬締のラブレター」を岸辺さんが見つけてしまうシーンもありませんでした。さらに欲を言えば,馬締が「ソケットブースター」についてやたら詳しく語るシーンも見たかったなぁと思ってしまったのでした・・・そんなに何もかも詰め込んでいたら映画が終わらなくなってしまうのだけど。
 
それから,宮崎あおいちゃんが演じる人妻は,前作の「きいろいゾウ」もそうでしたけど,なんだかちょっとフシギキャラが多いのです。今回も個性的な役でしたが,板前姿もよく似合ってて安心して見られるキャラクターでした。
そんなわけで,全体的には今年の邦画の中でかなりのヒットになると思いますよ~