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リコーダーの指使い

娘は小学校3年になりますが、3年生になると「水彩絵の具セット」「書道セット」「ソプラノリコーダー」を購入します(懐かしいですね♪)
絵の具セットは、金銭的負担を分割するために2年生で購入していましたが、カタログを見た時から「親の世代とはだいぶ違うなぁ」と思ったモノです。
筆を洗う「黄色いバケツ」は存在せず、角型のバケツに変わっていました。そして、肩紐のついたケースの中にバケツ、パレット、絵の具、筆をすべて納めることができるようになっていました。

書道セットはもっとビックリしました。
まずは外装のデザインの豊富さ
昔は男子は黒、女子は赤の無地のバッグみたいなケースに入っていたのに、これも絵の具セットと同様にいろんなデザインがあります。
男子向けなのか「サッカー日本代表」デザインのもあります
そして、さらに衝撃的だったのが「超軽量プラスチック製硯」です。
学校でやる書道で、わざわざ固形の墨を硯ですって使うことはありません。墨汁を使うから軽量プラスチックの硯で十分ですよね。落としても割れないし。
でも、あの硯じゃないと書道の雰囲気出ないんじゃないかと思ってしまうのですが…
高学年のお母さんに聞いたら、今どきの「家庭科裁縫セット」もなかなか個性的なようです。


というワケで、本題の「リコーダー」です。
娘の学校では、2年生の終わりに注文しました。名前を彫るので届くまでに時間がかかるのです。
そして、3年生になって音楽の授業もこれまで担任だったのが音楽専科教諭の先生が担当することになり、リコーダーの練習が本格化しました。
音楽の授業でリコーダーを使うのは日本ぐらいだとよく言われますが、安価で誰にでも演奏ができることと、楽譜を読むための訓練として適した楽器だそうです。

さて、娘がリコーダーを持ってきた時に夫が「ドレミファソラシドやってみ」と言いました。
リコーダーなんて、中学でアルトリコーダーをやったのを最後にそれこそ20年以上も吹いたことないですが、身体があの指使いを覚えているモノです。

が、しかし。
ドレミまで吹いてきたところで、ファの音を吹いたら音程が違っていました。

やっぱりバロック式じゃないんだ。ジャーマン式なんだ。

リコーダーには、2種類あるのってご存知でしたか?
バロック式とジャーマン式です。
構造がビミョーに違うから指使いも若干違う。それが最初に顕著に出るのが「ファ」の音です。
 
 
イメージ 1
 
 上記の図は「ジャーマン式」(ドイツ式)リコーダーの運指表です。
私は小学生の時にこの運指表で覚えました。ドレミファの指使いの変化が連続しているので、初心者でも覚えやすいのが特徴で、現在でも多くの公立小学校(自治体)ではこちらを採用していると思います。
で、娘のリコーダーでこの運指表に従ってドレミファとやるとファの音が違ってしまいます。

 
イメージ 2

こちらが、もう一方の「バロック式」(イギリス式)リコーダーの運指表です。
ファの指使いだけが特徴的なので、最初は苦戦する子が多いようです。
しかし、ジャーマン式に比べてファの音色が自然であることと、ファ♯の指使いが容易で、ト長調の曲が演奏しやすいことから、学校教育以外の演奏用としてはこちらが主流です。
また、中学校で使うアルトリコーダーはほとんどバロック式になります。
そして、近年徐々にバロック式を採用する小学校が増えてきていますが、横浜市では昔からバロック式を採用していたというのが特記すべき点です。(神奈川県は他に平塚市横須賀市等でバロック式を採用しています)
 
夫はリコーダーを習った小学校3年の時はまだ横浜在住でしたので、バロック式リコーダーを購入していました。
そしてやっぱり身体が覚えていたのか、すんなりとバロック式のファの音を出したのです。
ちなみに、その後愛媛に転居したらクラスメートはみんなジャーマン式を使っていました。そして、中学校でアルトリコーダーを使い始めたら、今度はみんながファの指使いが変わって苦戦していたのに、夫はソプラノリコーダーと同じ指使いだったから苦労しなかったそうです。
 
子供のころ横浜で過ごした、ということがすぐに分かる特徴?として、
 
横浜市歌を歌える(ちなみに作詞は森鴎外
 
というのがありますが,
 
・ソプラノリコーダーの指使いがちょっと違う
 
というのも「あるある」に入ると思います
 
さて,多くの人は中学校を卒業するとリコーダーを吹くこともなくなるかと思いますが,
リコーダーはもとはルネサンス期からバロック期のころに盛んに演奏されていた楽器です。
リコーダー用の曲もその頃までに盛んに作られました。
その後次第にフルートの原型となった楽器にとって代わられ,ついには全く姿を消したのですが,20世紀初めのイギリスで復元され,それがドイツを経て日本に入って学校教育用の楽器として使われるようになったのです。
 
そんなワケで,最後にリコーダーのための楽曲の動画を貼りますので,その音色に耳を傾けてみてください。
ヘンデル作曲 リコーダーソナタ ハ長調 第1楽章です。