As You Like It     ~気が向くままに~

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利休にたずねよ

これが2013年に劇場で見た最後の作品になります。
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3,000もの兵に取り囲まれ、雨嵐の雷鳴が辺り一帯に響き渡る中、豊臣秀吉大森南朋)の命によって切腹しようとする茶人・千利休市川海老蔵)の姿があった。ついに覚悟を決めて刃を腹に突き立てようとする彼に、利休夫人の宗恩(中谷美紀)は「自分以外の思い人がいたのではないか?」という、かねてから夫に抱いていた疑念をぶつける。その言葉を受けた利休は、10代から今日に至るまでの波瀾(はらん)万丈な道のりを思い出していく。
直木賞に輝いた山本兼一の小説を実写化した歴史ドラマ。戦国時代から安土桃山時代に実在した茶人・千利休の若い頃の恋、それを経て培った美への情熱と執着を壮大に映し出す。『一命』の市川海老蔵千利休にふんし、10代から70代間際までの変遷を見事に体現。さらに、利休の妻・宗恩に中谷美紀豊臣秀吉大森南朋織田信長伊勢谷友介と、実力派が集結。三井寺大徳寺神護寺彦根城など、国宝級の建造物で行われたロケ映像も見ものだ。

今は亡き市川團十郎さんと海老蔵の親子共演が見られるというので見に行ったのですが・・・劇場内はガラガラでした。
先月見た「清須会議」とは全く違った世界観となっていたように思います。
千利休といえば「わび・さび」ですが物語全てがその空気に包まれていたようでした。まさに「静寂美」の世界です。
だけど、なんとなくこれまでの海老蔵さんのイメージのせいなのか、千利休の所作と海老蔵がしっくりこなかったのでした。さらには、若いころから切腹を命じられるまで心に秘め続けた女性の存在があった・・・それは高麗の女だった・・・というのはどうやら史実ではなさそうですし、すっかり冷めたものとなってしまったんですよね。
まあ、実生活の海老蔵も現夫人の前に心を奪われた女性がいて、それだけだったら多かれ少なかれ多くの人がそういう経験をしていると思いますが、彼の場合には娘という形でしっかり残ってしまっていますから・・・それでいて現夫人との間に生まれた女児が「長女」と報道されているのを見るにつけ「ホントは次女だよね」と突っ込んでしまいたくなるのです。
でも、お元気だった時の円熟味を増した團十郎さんを見られたのは良かったです。勘三郎さんに続いてこの世を去ってしまったのが本当に惜しまれます。