As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

マエストロ!

今朝の地震には気がつかなかったのですが、マッサンが中断してしまったので、ただ事ではないと感じました。同じ日の午後にも青森で震度5強地震が起こって、その時は事務所で仕事中だったのですが、コートをかけてあるハンガーがかすかにカタカタいっていたので、地震があったと分かりました。今回の連続した地震は「たまたま重なった」ものらしいですが、あの震災からまもなく4年、まだまだ進行形のものなのだと思いました。

さて、青島広志先生のクラシック音楽にまつわる講演会の次は、クラシック音楽の映画です。

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エストロ! 監督:小林聖太郎  主演:松坂桃李西田敏行、miwa

若手コンサートマスターの香坂(松坂桃李)は、不況の影響によって解散したオーケストラの再結成に携ることに。しかし、練習場に現れたのは再就職先が決まらない演奏家たちで、久々の音合わせもうまくいかず前途多難な雰囲気が漂う。そこへ怪しげな男、天道(西田敏行)が登場。天道による常軌を逸した指揮にもかかわらず、楽団員たちは自信を取り戻していき……。
漫画家さそうあきらが手掛けたコミックを基に、不況のあおりで解散したオーケストラの再起を若手コンサートマスターと謎の指揮者を中心につづる感動のドラマ。コンサートマスター松坂桃李、指揮者に西田敏行がふんし、寄せ集めの演奏者たちが破天荒な指揮者を前に一転、復活のコンサートを目指し奮闘するさまを笑いと涙を交えて描き出す。メガホンを取るのは、『毎日かあさん』などの小林聖太郎。随所に登場するクラシック音楽トリビアや、松坂と西田がそれぞれ挑む楽器演奏と指揮にも期待。

もちろん、松坂桃季くんが主役だというので見に行ったわけです
去年は大河ドラマもあって忙しかったはずなのに、ちゃんとコンサートマスターになるべくヴァイオリンの特訓もしていたのです。
そして、この映画の前に見た「神様はバリ」の主役は「鴨居の大将」こと堤真一さんだったのですが、ここには「キャサリン」さんこと濱田マリさんがヴァイオリニストで出ていました。

見終わってからよく考えてみると、ツッコミ所も多いのです。実績もないあんなうさんくさい指揮者の呼びかけになんでオーケストラの団員が集まってしまったのか(解散に伴い他団体に引き抜かれた者も多いとはいえ)、そもそも個人情報保護の時代にどうやってメンバーの連絡先を知ったのか、廃工場を練習会場にして本当に練習できるのか、コンサートの初日のチケットが完売してしまったけど、どうやって売ったのか、そして観客がたった一人(今まさに死にゆく天道の奥さん)のコンサート2日目、この日のホール代はどうやって支払ったのか・・・
でも、とりあえずそういうことは脇においておこう、と思えるほどうさんくさい指揮者を演じた西田敏行さんが面白かったです。その外見は、去年の今頃世間を騒がせた「佐○○内守」っぽいのですが、指揮者としてはホンモノなのです。でも、その指揮よりも下ネタが強烈なのですが、セクハラっぽさを感じないのです。
いきなり松坂桃季くんに向かって「おまえはコンマスやなくて○ンカスや」なんて言っちゃうんですが・・・(ちかって、桃季くんはそんなんじゃありません!)
他にも、血の通ってない○ン○ンみたいな音、だのリズムに合わせてイボ痔や切れ痔だのと言っていたのですが・・・まあ、なんだかんだと言ってもメンバーは指揮者としての天道についていこうと思えるようになるのです。そしてコンマスの桃季くんも父と天道の関係を知ることになった・・・それらのエピソードを踏まえてのコンサートシーンでの演奏は、やはり圧巻でした。曲目が「ベートーヴェンの運命」と「シューベルトの未完成」というややベタな選曲でもあるのですが、本当にホールで聴くようなすばらしいコンサートに仕上がっていました。音はさすがにプロのオーケストラのものになっていますが、演奏シーン(手の動き)等は一切吹き替え無しの役者さんの演技だそうです。「のだめ」を見た方がこの映画を見ると、ついつい違いを探してしまいそうですが、演奏を聴こうと思ったらぜひ劇場での鑑賞をオススメします。