As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

繕い裁つ人

この作品も見てから1ヶ月近く経ってしまったのでした。

イメージ 1


市江(中谷美紀)は祖母が始めた洋裁店を継ぎ、町の仕立て屋の2代目店主として日々年季の入ったミシンの前に座っている。彼女が職人技を駆使して丁寧に仕立てる洋服は、依頼人たちを喜ばせていた。職人気質の市江はブランド化の依頼にも目もくれず、その服に袖を通すたった一人のためだけのオーダーメイド服を縫うだけで幸せだったが……。
嫌われ松子の一生』などの演技派女優中谷美紀を主演に迎え、池辺葵のコミックを映画化した心に染みる人間ドラマ。クラシカルなミシンで洋服を作る職人肌の主人公と、彼女を取り巻く人々が織り成す物語を紡ぐ。『永遠の0』などの三浦貴大や『小さいおうち』で第64回ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した黒木華ら実力派俳優たちが共演。『しあわせのパン』などの三島有紀子監督による、服を通して結び付く人々を描く心温まる物語に魅了される。

中谷美紀さん主演なので興味津々で行ってきました。
神戸の町並みと映画の雰囲気が合っていて、クラシカルな町の仕立て屋と中谷美紀さん演じるこだわりの店主が、大人向けのファンタジーな世界を作っていました。
先代の手がけた服を仕立て直し、先代のデザインを元にした新作を少々雑貨店に卸しているだけで満足していると思っていた主人公が、自分の服をブランド化して百貨店におきたいと粘り強く交渉しにくる青年の頼みを断り続けているうちに、本当は自分のデザインした服を作りたい、という思いに気づいてしまう。そんな時にもうすぐ結婚するという車椅子の女性に出会い、ウエディングドレスを作ることにした・・・
主人公のそんな心の動きとともに、この仕立て屋に集う人々の物語もまた繰り広げられていきます。
ユニクロにはじまるファストファッション全盛期の今、仕立て直した服を着たいと願う女子高生がいるのだろうか?とか、南洋裁店で服を仕立てた30歳以上の客しか参加できない「夜会」が成立するのだろうか?とか、現実離れした話にツッコミそうになりましたが、そんなところも含めてのファンタジーだと思うし、中谷美紀さんもすごく似合っていたと思います。

そして帰宅した後で録画していた「ゴーストライター」を見てしまい、仕立て屋の女店主から一転して作家になってしまった中谷さんを見て、どちらも良く似合ってるわ~と思ったのでした。