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ソロモンの偽証 後編・裁判

前編を見てしまったからには結末まで見届けなければなりません。封切られるとすぐにシネコンに行きました。

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ソロモンの偽証 後編・裁判

被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。同様に藤野涼子藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……。

宮部みゆきのミステリー巨編を映画化した『ソロモンの偽証』の後編。男子生徒の転落死により動揺が広がる中学校内で、生徒たちが自主的に行う校内裁判の様子を臨場感たっぷりに映し出す。前編同様成島出監督がメガホンを取り、佐々木蔵之介夏川結衣永作博美黒木華といった実力派キャストが集結。オーディションによって選出された生徒役たちも続投する。裁判によって明らかになる、ショッキングな真相に言葉を失う。


なんといってもこの映画のメインは学校内法廷です。
じっくり見させるシーンが多いのですが、146分という長さは感じませんでした。

前編と同じように裁判で真実を知りたい生徒たちと、大人の事情、建前に振り回される大人たちが対照的で、でもその大人たちが中学生の行動力によって真実と向き合わされる変化が表れていたように思います。

だからこそ、それだけ丁寧に描いたのに、真実にはちょっとガッカリしてしまいました。
亡くなった柏木君についての掘り下げ方が浅かったせいか、これでは単なる人騒がせの中二病じゃないか!このためにコツコツと膨大な準備をして法廷を開いたのか?と拍子抜けしてしまったのです。そして強い信念を持って私立中学から参加した少年にしても、結局は自分の気持ちが収まらなかっただけなのか?だったらひとりでやってくれよと思わず感じてしまったのです。まぁこれも、自分が大人の目線でこの作品を見ているからかもしれませんが。

中3の夏を受験生であることも忘れて一大プロジェクトに立ち向かった彼らがその後どういう人生を歩んだのか(ああいうことを為し遂げてしまうのは、やはり多感な中学時代だからできることでしょうか)、それは分かりませんでした。映画では主人公の涼子が教師となって城東第三中に赴任して来ましたが、原作でその後教師になったのは野田君だそうです。