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クレオパトラとエジプトの王妃展

おお、これはシルバーウィークで終わってしまいますね。

というわけで、まだ暑さが厳しい頃に行ってきました。

古代エジプトモノの展覧会は大体好評なのですが、今回会場となった上野の国立博物館の平成館では、春にはあの「鳥獣戯画展」をやっていました。さすがにその時ほどは混んでいなかった、という感じです。

さて、多くの古代エジプトの展覧会では、主役となるのはほとんどが「ファラオ」なのですが、今回の「王妃」にスポットを当てていました。
なんだか「大奥」の世界を思い出してきますね(笑)
当時はもちろん一夫多妻制なので、王妃もたくさんいたのですが、その中でも「偉大なる王の妻」が王妃が正妃とされ、お世継ぎとなるのは正妃が産んだ王子でした(正妃に子供がいなければ側室が産んだ子が継いだのでしょうけど)。
王妃の調度品や装飾品、レリーフクフ王古王国時代のものや、新王国第18王朝時代のものが中心に展示されていました。

また、良く知られている王妃であるハトシェプスト女王やティイ(ツタンカーメンの祖母)、ネフェルティティ(ツタンカーメンの父であるアクエンアテン王の正妃、娘はツタンカーメンの正妃となった)にまつわるモノの展示もありました。

ところで、古代エジプトの王妃というと「大抵ファラオの姉か妹なんだよね?」
「古代日本の皇室より血が濃い近親結婚なんだよね?」
日本でも聖徳太子の時代などクラクラしてくるような家系図ですが、エジプト王家もだいたいが異母きょうだい婚で、ツタンカーメンの両親に至っては母が同じ完全なきょうだい婚なのです。でもこの展示ではその件は完全スルーでした。

そんな感じの展覧会で、とにかく見るものはたくさんあったのですが、私的には2012年の夏に開催された「ツタンカーメン展」を見ているので、その辺りの知識もなんとなくあったから、いろいろとリンクしたので面白かったのだと思います。予備知識ゼロで行くと何がなんだか分からずに終わるかもしれません。
特にラストのクレオパトラ関連の展示では、それまでの古代エジプトから突然ギリシャ、ローマ時代に移ってしまい、一体何なのだ?!と思ってしまうのですが、クレオパトラ7世をもって終了したプトレマイオス朝はそれまでのエジプト人による王朝ではなくギリシャ系の王朝なので雰囲気もだいぶ変わってしまうのです。

そうそう。
国内で開催された美術展で最大の観客動員数となったのは、1965年の「ツタンカーメンの黄金マスク」来日時だそうです。
次が2012年の「ツタンカーメンの黄金のカノポス」が来日した展覧会です。
(ツタンカーメンの黄金マスクは、現在はエジプト国外へは持ち出せません)
以下は、ミロのビーナス来日時、モナリザ来日時と続きます。
日本人って、ツタンカーメン好きなのですね。