天空の蜂
これも見てからあっという間に1ヶ月近く経ってしまいました・・・
1995年夏、愛知県の錦重工業小牧工場から防衛庁へ納品する最新の設備を搭載したヘリコプターが、正体不明の人物によって奪われてしまう。やがて遠隔操作されたヘリは稼働中の高速増殖炉の上空でホバリングを開始し、テロリストが日本全国の原発停止を求める犯行声明を出す。さらに、ヘリ内に子供がいることがわかり……。
人気作家・東野圭吾が原子力発電所を題材に1995年に発表した傑作小説を、堤幸彦監督が映画化した社会派サスペンス。最新鋭の大型ヘリを手に入れたテロリストが、日本全国の原発の停止を求め稼働中の原発上空でホバリングさせるテロ事件を描く。困難な直面に立ち向かうヘリコプター設計士を江口洋介、原子力機器の設計士を本木雅弘が演じ、初めての共演を果たす。東日本大震災による原発事故を経験した日本において、改めて社会と人間の在り方を問う衝撃作。
東野圭吾さん原作の作品だし、レビューの評価も高いのでこれは見に行こうと思っていました。本編139分という長さをあまり感じることなく最後まで緊張感を保っていました。
物語は大きく前半と後半に分けられると思います。前半は、テロリストに奪われたヘリの中に江口洋介さん演じる主人公の息子が取り残されていて、危機一髪の救出作戦が繰り広げられるところを、そして後半はヘリ墜落までのカウントダウンの中、福井県警の天性の勘のような捜査により実行犯が突き止められ、これで解決かと思いきや衝撃の真実にたどりついてしまうところまでを描いています。登場人物がどれも無駄が無く物語りにインパクトを与えています。そして、邦画でもここまでのアクション映像を作ることができるんだなぁと思ったものです。
物語の核となる原子力発電所については、原発事故後の映画化なのでどのように書くのかと思ったら、そこには感情が混じらずにフラットに書かれており、そのおかげでサスペンス、アクションとして映画を楽しむことができたと思います。