As You Like It     ~気が向くままに~

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ポプラの秋

今年も残り2ヶ月。
月曜日はあまりの寒さにビビりましたが、また秋晴れの空が戻ってきました。
でも朝晩はすっかり冷え込むようになり、季節の移り変わりを感じます。
さて、この映画も見てからかなり時間が経ってしまいました・・・もともと上映館が少なかったのですが、今もやっているところはほとんど無いのではないでしょうか?

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ポプラの秋 監督:大森研一 主演:本田望結中村玉緒

父親をなくしてしまった8歳の少女・千秋(本田望結)は、母親(大塚寧々)と一緒にポプラ荘というアパートへ越してくる。新たな場所での生活への不安と期待、大好きだった父がいなくなった深い悲しみが入り交じる中、千秋はポプラ荘の大家(中村玉緒)と出会う。亡くなった者たちのいる天国に手紙を届けられると話す彼女を不思議に思いながらも、次第に心を通わせていく千秋。やがてその言葉を信じ、父への思いをつづった手紙を書いて大家に託すが……。
人気作家・湯本香樹実の小説を実写化したヒューマンドラマ。父を亡くした少女が、天国に手紙を送り届けるという老人と織り成す交流をつづっていく。メガホンを取るのは、『瀬戸内海賊物語』などの大森研一。主人公の少女を、テレビドラマ「家政婦のミタ」などの本田望結が熱演。もう一人の主演の中村玉緒をはじめ、『HERO』シリーズなどの大塚寧々、『ROOKIES』シリーズなどの村川絵梨らが共演に名を連ねている。ハートウォーミングな物語もさることながら、全編ロケを敢行した飛騨高山の美しい風景にも注目。

スケートでも有名な本田望結ちゃんが主演だというので気になっていた作品でした。
飛騨高山の自然が美しく、とても秋らしい作品でした。
主人公と大家のおばあさんの交流、亡き父への思いと不安、それを見ている母の複雑な思い・・・不安や悲しみばかりだったのに、ポプラ荘に集まる人々の暖かい気持ちに包まれ、手紙を書くことによって、主人公の少女は自分の心と向き合っていきます。それは、父の死が自死であることを知っている母の固く閉ざされた心にも届き、たった一度だけ手紙を書くのです。
ポプラの落ち葉で焚き火をしたときの焼き芋のように、ほっこりした気持ちになれる作品だったのですが、長編モノの割には上映時間が短く、また少女時代の回想シーンと現在のシーンが交互に出てくるので、もう少し長くなってもいいから主人公とその母が自分の心にどう向き合ってどう変化していったのか丁寧に描かれるとよかったのではないかと思いました。大人になった主人公はいまひとつよく分からないキャラになっていたし、母が正体のつかめないフシギな人のままで終わってしまったように感じたのがちょっと残念だったのです。