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先生と迷い猫

今さら感がありますけど、先週末のフィギュアの中国杯、真央ちゃん復帰戦でいきなり優勝でしたねフリーの「蝶々夫人」が、ジャパンオープンで見た時よりいくつかのミスがあったのですが、これからもっともっと完成に向かっていくのだろうと思います。
さて、この秋に見た映画のレビューもすすめていかないといけません。

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先生と迷い猫 監督:深川栄洋 主演:イッセー尾形染谷将太

近所でも偏屈者として評判の、定年退職した元校長の森衣恭一(イッセー尾形)は妻がこの世を去って以来、淡々とした毎日を送っていた。彼の家を訪ねて来るのは、森衣が長年撮りためてきた写真を資料として残したいという市役所職員(染谷将太)と野良猫のミイぐらいだった。亡くなった妻はミイをかわいがっていたが、森衣は猫が苦手で追い払おうとする。
『60歳のラブレター』の深川栄洋監督とイッセー尾形が再び組んで、埼玉県で実際にあった地域猫失踪(しっそう)事件を原案に描く感動の人間ドラマ。近所でかわいがられていた野良猫捜しを通して、カタブツの主人公や美容師など地域の人々が心を通わせていく姿を描く。染谷将太北乃きいもたいまさこ、岸本加世子ら実力派俳優たちが豪華共演。名演を見せた三毛猫の活躍はもとより、一匹の猫が起こす小さな奇跡に涙する。

「猫が主役の映画」といえば、この作品の前に見た「猫侍」の印象もかなり強烈ですが(こちらは猫の名演技だけではなく、コメディータッチの時代劇としての作り方の方がより印象的ですね)、こちらで主演を務める三毛猫の「ドロップ」ちゃんも猫侍の「あなご」ちゃんとはまた違った大物女優ぶりを発揮しています。この作品の前には、朝ドラの「あまちゃん」で夏ばっぱの飼い猫を演じていたそうですから、役者経験が豊富なにゃんこなのです。野良猫でありながら、町のさまざまな場所(美容院、パン屋、クリーニング屋、バス停・・・)で「タマコ」「ソラ」「ちひろ」etc. とさまざまな名前を付けられて愛されていたミイ。妻に先立たれ、校長の職を辞した堅物で偏屈な「先生」は、ミイを見る度に妻を思い出してしまうからと追い払ってしまいます。そしてミイがいなくなってしまった後、町の人々との交流を通して自分と向き合った「先生」は本気でミイを探すのですが・・・あの結末は、どう解釈したらいいのでしょうか?いくつかの伏線(猫が殺された事件)も回収されること無く映画は終わってしまいましたが、ミイは帰ってきたのかこなかったのか、見た人が思い思いに自分で結末を見つければいいのでしょうか?
「猫侍」とは対極を行くほっこりしたヒューマンストーリーは、これも秋晴れが良く似合いそうな余韻が残りました。