星ガ丘ワンダーランド

週末は寒の戻りがありましたが、これでようやく春本番でしょうか。

この作品は３月上旬に見たのですが、単館上映っぽい作品の雰囲気が気になっていました。

星ガ丘ワンダーランド 監督：柳沢翔 主演：中村倫也、木村佳乃、佐々木希

温人（中村倫也）が勤務する星ガ丘駅落とし物預かり所には、落とし物を捜す人々が次々にやって来る。彼は持ち主の顔や、どのようにして落とし物がここに届けられたのかといったことを想像する日々を送っていた。ある日、20年前に自分を捨てた母が自ら命を断ったことを知り、自身も知らなかった過去が判明し……。

数々のCMやMVを手掛けてきた映像ディレクター、柳沢翔が初めて映画監督を務めたミステリー。幼少期に母親に捨てられ、駅の落とし物預かり所で働く青年が母親の自殺を知ったことから、その後の人生が変化していくさまを描く。主演は『やるっきゃ騎士』などの中村倫也、その母親に木村佳乃、母の再婚相手の娘に佐々木希がふんする。そのほか新井浩文、菅田将暉、松重豊ら多彩な顔ぶれがそろう。

「星ガ丘」なんてどこか大都市のベッドタウンにある駅かと思ったら、千葉の小湊鉄道の駅で撮影していて、秘境のような場所だったので予想外でした。そういう場所だから、光の入り方が絶妙なキラキラした美しい風景の映像になったのだと思います。
ミステリーとなっていましたが、謎解きというよりはヒューマンドラマでした。主人公が幼い頃に母が家を出た。そのまま年数が経ち、育ててくれた父も亡くなり、大人になったある時に突然母の死を伝えられ、母が築いたもうひとつの家族と出会う…

しかしレビューにも同じような意見が多かったですが、とにかく淡々とし過ぎていて、こちらに迫ってくるものが少なかったです。淡々とした語り口が持ち味の作品はもちろんありますが、これは淡々というよりブツブツ切れてしまう感じ。その場面がどうして必要なのか、取って付けた感を感じてしまう作りでした。
映像が美しいだけに残念だなぁと思いましたよ。