As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

オートクチュール

熊本地震から1週間、今日は震度5以上の余震はありませんでしたが、まだ予断は許しません。どうかどうか、収束に向かいますように

先日1年ちょっとぶりに「三菱一号館美術館」へ行ってきました。
そういえばこの建物、ドラマの「花咲舞が黙ってない」の東京第一銀行本部なんだよね・・・

今やっている展覧会は「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」です。

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ファッションを美術館で鑑賞するのは初めてかもしれません(昔の装束を除いては)。
オートクチュール(Haute=「高い」「高級」・Couture=「縫製」「仕立て」の意)は、19世紀後半のパリで誕生しました。パリ・クチュール組合の承認する数少ないブランドにより、顧客の注文に合わせてデザイナー主導で仕立てる高級服として知られています。一方、私たちが日常着ている服の殆どは大量生産された既製品ですが、その中でもブランドものの「高級既製服」がプレタポルテです。現在ではオートクチュールのブランドのほとんどが、プレタポルテも手がけていると言われています。
そして、既製服の中でも最も身近で普段着ている低価格の衣料品、ユニクロやH&M、GAPやZARAなどが「ファストファッション」です。

作品は最初のオートクチュールデザイナーであり、オートクチュールのシステムを作ったイギリス人のシャルル・フレデリック・ウォルトによるものからほぼ年代を追って展示されていました。19世紀の上流階級の女性たちはまだドレスを着るときにコルセットを身につけていましたが、20世紀に入ると廃れていきます。そして多くのオートクチュールのブランド(メゾン)が乱立するようになり、デザイナーによる作品としての服が華やかに展開されていくのです。
戦時中には質素なデザインも余儀なくされますが、戦後再びオートクチュールは隆盛を誇り、1946年にオートクチュール組合に所属しているメゾンの数は、約100あったと言われています。イヴ・サンローラン、ジヴァンシィ、クリスチャン・ディオール、シャネル、クレージュピエール・カルダンといったよく耳にするブランドが現れます。しかし時代は次第にオートクチュールからプレタボルテへと移り、イヴ・サンローランクレージュピエール・カルダンなどは完全にオートクチュールからは撤退してしまいます。それでもシャネルやディオールでは現在でもデザイナーが活躍し、伝統を受け継ぎながらも新たなデザインを求めてオートクチュールの今を作っているのです。

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会場内には写真が撮れるエリアもありました。
フラッシュ撮影は駄目なので、画面が全体的に暗いのは仕方ないのですが…

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オートクチュールはデザイナーにとって作品ですが、それは着る人も含めての作品だなぁ、とUNIQLOを着ながら思ったのでした。