As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

日本で一番悪い奴ら

気がついたらセミが消え、夜には秋の虫の声が響くようになりました。
さて、こちらの作品は6月に封切られたのに見逃していたところ、関内のレトロで小さな劇場、横浜ニューテアトルでまだやっていたので夏の終わりに見に行ったのです。

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日本で一番悪い奴ら 監督:白石和彌 主演:綾野剛、YOUNG DAIS

柔道で鍛えた力を買われて、北海道警察の刑事になった諸星要一(綾野剛)。裏社会に入り込んでS(スパイ)をつくれという、敏腕刑事・村井の助言に従い、Sを率いて「正義の味方、悪を絶つ」の信念のもと規格外の捜査に乗り出す。こうして危険な捜査を続けていった諸星だったが……。
『凶悪』などの白石和彌監督と『新宿スワン』などの綾野剛がタッグを組んだ、日本の警察における不祥事をモチーフにした作品。2002年に覚せい剤取締法違反容疑などで逮捕され“黒い警部”と呼ばれた北海道警察の警部の、逮捕までの26年間が描かれる。脚本は『任侠ヘルパー』などの池上純哉、音楽を『八日目の蝉』などの安川午朗が担当。白石監督の演出と、劇中で体重を10キロ増減させ衝撃的な実話に挑んだ綾野の壮絶な演技に引き込まれる。

綾野剛さんが「コウノドリ」の時とはまるで違ってガタイが良くなってしまったことにまずはビックリしました。柔道部員上がりの警察官役ですものね。
そして「裏社会」の描き方がリアルでしたね~警察官が出てくるドラマといえば、殺人事件の解決ばかり思い浮かびますが、実際にはこういったアングラな世界に潜り込んで、そこでドロドロしているものを摘発するような捜査の方が多いんじゃないかと思います。交通違反のキップを切るのに目標数値があると聞いたことがありますが、シャブやチャカの摘発もノルマがあるんでしょうね。

で、何よりスゴかったのはこれが「実話」だってことです。そして、綾野剛さん演じる諸星のモデルとなった刑事意外の警察関係者が誰一人逮捕されていないというのがコワいです。北海道民にとっては、ホントに笑えない話ですよね。東京も豊洲問題やらオリンピック関係の問題が次々と上がっているし、官僚組織がどんどん信用できなくなっていくのが悲しいです。