As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

衝撃のお菓子

真冬かと思ったら今度はポカポカ陽気ですよ・・・いい加減にしていただきたいです

さて、今日は海外のお菓子の話を書きます
昔?は成城石井紀伊国屋などリッチなお店じゃないと手に入らなかった海外のお菓子ですが、最近は街中のフツウのスーパーにも「輸入菓子コーナー」ができたりして、割合簡単に買えるようになりました
私も定番と言える「プリングルスのポテトチップス」や「スナイダーズのプレッツェル」「ハーシーのチョコレート」等を買うことがありますが、実は欧米ではメジャーなのに日本国内では殆どお目にかからないジャンルの外国菓子があります。

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 ちょっと前になるのですが、北欧のお土産にムーミンのお菓子詰め合わせ」をいただきました。
可愛らしいムーミンパッケージの箱には、カラフルなグミやキャンディー、キシリトールガム等が入っています。

その中に、棒状のお菓子が数本入っていました。

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LAKRITSと書いてあります。

「なんだろ…?」

開けてみてギョッとしました。

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真っ黒いテカテカしたものが出てきたのです。いや、外側が真っ黒くて中がピンクだったのです。そのインパクトあるコントラストも衝撃的でした。

しかし更に衝撃的だったのは、その真っ黒い物体を口に入れた時でした

「なんじゃこりゃあ…!?これは菓子なのか?ゴムじゃないのか???」

何とも形容のしようがない未知の味に脳が完全に混乱していました。
箱に入っていた他のグミやガムが日本のモノとそれほど差がなかったのに対し、この黒い棒はおよそお菓子とは思えない味でした。決して「美味しい」とは思えない味です。まるでゴムやタイヤを食べている(食べたことあるのか!?)ようです。

それから暫く経った頃、ネットサーフィンをしていてWikipedia先生に出ていたある言葉を見た時、あの真っ黒いタイヤみたいなお菓子の正体に思い当たりました。

「(アイスランドでは)他の北欧諸国と同じようにリコリス菓子』が好まれる」
と書いてあったのです。

リコリス菓子…これまで聞いたことのなかったこのジャンルのお菓子は、北米や欧州では古くから親しまれてきたごくメジャーなお菓子ですが、日本人にはその独特な味と食感が受け入れられず、輸入菓子を扱う店でも殆ど見られません。

リコリスとはスペインカンゾウ(甘草の一種)のことです。リコリスの根には甘み成分が含まれており、このリコリスとアニスオイルで味付けされた菓子をリコリス菓子といいます。スウェーデン語 (lakrits) やデンマーク語 (lakrids) ではラクリッツとも呼ばれています。

リコリス菓子は食用のカーボンブラックで真っ黒く着色されたものが多く、グミのような食感がありますが、これが日本人には「タイヤかゴムみたい」に感じられてしまいます。
また、リコリスは甘草の一種ですが、日本では漢方薬として甘草が使われているので、薬っぽい匂いや味に感じてしまい、好き好んで食べる人は少ないのです。

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リコリス菓子の中でも特に有名なのは、クマの形のグミで有名なドイツのHARIBO社から出ている「シュネッケン」
見ての通りタイヤのゴムみたいなお菓子です。

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オランダでもリコリス菓子は「ドロップ」と言われて様々な形状のものがあります。
アメリカでは、黒ではなく真っ赤に着色されたリコリス菓子がバケツみたいな容器にいっぱい入って映画館で売られています。
そして北欧では前述したように「ラクリッツ」として親しまれています。
特にフィンランドでは、さっきのムーミンラクリッツのような「甘い系」のリコリス菓子だけでなく「塩化アンモニウム」で塩味とアンモニアの香りをつけた味の想像がつかないお菓子が大変好まれています。

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それが「サルミアッキ
日本では「世界一不味い飴」等と言われています。

タイヤみたいな食感にプラスして、アンモニアの香り…
YouTubeでは「サルミアッキにチャレンジ」している動画がたくさんアップされています。
これを売っているお店はなかなかありませんが、Amazonでなら少し時間はかかるけどゲットできます。日本在住のフィンランド人は故郷から懐かしの味サルミアッキをたくさん送ってもらうのだそうです。

でも、リコリスサルミアッキがマズイマズイと言ってるけど(私もまた食べたいとはとても思えないけど)、納豆とかイカの塩辛とか生卵とかウニとか海苔とか…外国人が苦手な日本の味もたくさんあるのです。我が家に短期ホームステイしたアメリカ青年も麦茶には決して手をつけなかったなぁ…

食文化って国によってホントに多彩なんですね