As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

都心の紅葉

あっという間に12月に突入しました。
しかし今度は、連日の15℃超え・・・雪が降ったのはその前の週でしたよね?!

さてこの秋、ワタクシは3度にわたって皇居の東御苑に出向いていました。

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三の丸尚蔵館で12月4日まで開かれていた展覧会「書の美 文字の巧」を見学するためです。
前・中・後期に分けて展示され、皇室や宮内庁に伝わる書の美術品を見ることができました。
前期は古代、中世の作家によるもので、書道を学ぶものならば必ず知っている小野道風藤原佐理歌人として有名な西行真言宗の開祖空海等々の現存する書が展示されました。
中期は室町幕府を開いた足利尊氏に始まり、戦国時代の武将たちの和歌の書かれた札(信長、秀吉、家康はもちろん)、室町、江戸時代の天皇・皇族方直筆の書も多数ありました。

恋ダンス」も大ブレイク中の「逃げるは恥だが役に立つ」の原作は、漫画家の海野つなみさんですが、私はつい最近「逃げ恥」ではなく「後宮」を読んでいました。
これは、鎌倉時代後期の京都、帝の後宮に仕えた女房「後深草院二条」が自伝的に書いた「とわずがたり」を漫画にしたものです。
詳しい内容についてここでは控えますが、源氏物語の世界だって、かなりスゴいものがあります。でもあちらはフィクションです。そしてとわずがたりはノンフィクション。あの、こんなになんでもアリなんですかって世界なのです。
で、この「とわずがたり」に登場する帝の直筆の書が残されているのです。政治の実権が朝廷から武士に移ってしまった時代、平安時代と同じように宮中に集う公卿や姫たちの関心事は、ますます色恋沙汰へと傾いていったのでしょう。そんな文化の中で書も芸術として花開いたと思います。

後期の展示は、またまた大河ドラマの世界。
西郷隆盛岩倉具視大久保利通、そして坂本龍馬伊藤博文。歴史の教科書でお馴染みのスターたちの書が一堂に会しました。
また、徳川14代将軍家茂の正室として降嫁した皇女和宮明治天皇大正天皇明治天皇の皇后、大正天皇の皇后直筆の書も展示されていて、皇女やお妃方ならではのたおやかさがありました。
歴史の教科書や時代劇に出てくる世界は、本当にこの国で起こった出来事なんだなぁと改めてしみじみ感じた展覧会でした。
これだけの貴重な価値のあるものが入場無料で見られるのですから、ゼイタクなものです。

そして、観賞後には庭園の散策

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都心にもこれだけの美しい紅葉が広がっていました。

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