As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

合格!

たった1日のこの日のために2年か3年の月日をかけて備えるんですよね・・・
(自分自身もかつてそうだったのだけど)

もともとは夫が主導権を握って始めた受験でした。
私はステレオタイプの中学受験にのめり込む母とは違って、

「やりたいなら止めないけど、何がなんでもしなくてもいいんだよ?」

というスタンスでした。

公立中学はまさに金八先生尾崎豊の世界で金髪の不良少年が廊下をバイクで走っていると勘違いしかかっている、自身が私立校出身の母親たちに
「テレビの見すぎだよ…」
と、心の中で呟き、

塾では私立中高一貫校の良さをアピールするのに、イチイチ公立高校と比較してくるのだけど、配られた資料の千葉県のページを見たら、
「私の母校がボコボコにディスられている…!」
ことにかなり真剣に腹を立て、

この数年間、たくさんの中高一貫女子校を見学しましたが、それこそ私の母校(男子率8割の県立高校)とは180度違う世界に面食らうと同時に、
「これだけ丁寧な環境が整っている世界で育ったから『私立育ちは温室』なんて言われてしまうんだろうなぁ…でもせっかくお金をかけるんだから、公立と同じじゃそりゃ納得いかないよねぇ」
と思い、

用事で小学校に行くと地元中学に進む母親たちから好奇心に満ちた質問やら、

「近くに中学があるのに何で行かないのかしらね~」
(すいません。私がムリヤリ行かせたいワケではないのです)

「うちの子はどうせバカですよっ!」
(誰もそんなこと言ってません)

「受験する子がいるとクラスが荒れて迷惑なのよ」
(確かに、受験する男子の一部が学校の授業が簡単過ぎるって態度を露骨に出したり、地元中学との交流会をめんどくさがったり、受験勉強のストレスを他の子にぶつけて迷惑かけてるのは知ってます。でも全員がそんなことしているんじゃないんです)

まぁ、モヤモヤともさせられました。

そして、肝腎の受験勉強の中身はというと、

・古文と漢文が無いだけの高校入試並の国語
・「つるかめ算」に始まる摩訶不思議な方法で解く算数
・電流やら力学やら大っ嫌いな物理分野ばかりの理科
・クイズ選手権ですかと聞きたくなる社会

などなど、小学校の授業を遥かに超越した世界が広がっていました。

私自身はこれらの勉強についての自宅でのフォローは殆どやっていません。自身が中学受験経験者である夫が勉強担当で、私は塾に持っていく弁当を作っていたくらいです。
あとは塾の保護者会や学校見学等、自分がその教育方針に納得し、通わせても良い(そして受かりそう)と思える学校を見定めることはやってきたつもりでした。

でも娘は、受験したいと思った時に憧れた学校に行きたいという意志を一貫して通し続けました。
学校の友達は殆どが地元中学に行くのに、自分はあの学校に入りたいという意志は揺らぎませんでした。
一時スランプ状態に陥り、こりゃ到底ダメだろうという偏差値を叩き出したこともありましたが、V字回復で戻してきました。何より、様々な誘惑をたちきって机に向かい、刺激的な塾の授業や同じ目標に向かう塾の友人との付き合いも楽しんでいました。

たぶんそれは、私自身と同じなのです。実は私も私立中学を受験してみない?と親から言われたことがあったのですが、頑として拒否しました。それは、勉強が嫌だったとか友達から何か言われるのが嫌だったとかだけではなく、
「自分にはどうしても行きたい県立高校がある」
から、受験の必要性を感じなかったのです。そして両親はその意志を尊重してくれました。

娘にも当時の私と同じだけの意志がある、だから本人が望む道には進ませてやりたいと思いました。

受験日前夜、インフルによる出校停止期間のために家から一歩も出なかったのに娘はさっさと布団に入って熟睡していましたが、予想に反して私が寝られませんでした。ドリエル飲んでもダメでした。
「もし思うような結果にならなかったとしても、これで人生が決まるワケではないよ」と思っていたのにです。
そして、東京と神奈川の中学入試解禁日の2/1、いきなりの第一志望校の受験にその日が休みだった夫と出かけていきました。呆気ないモノでした。

結果は、その日の夜にネット発表。
「本人が『出来たよ』と言っているときは意外と要注意ですよ」と塾の先生が言っていたので、試験に手応えを感じたと試験後に娘が言ったことに一抹の不安がよぎりましたが、ちゃんと受験番号はありました。
実質倍率は2倍を越えていました。
(公立高校の入試では1.5倍を越えることも滅多にないので、やはり12歳の子にはシビアな試験だと思います)

中学受験は良く「親子の受験」と言われます。子どもを置き去りにして親だけが突っ走ってしまっては弊害の方が大きいでしょう。それに合格はスタートラインについたに過ぎません。これからがまさに本番なのです。でも、このスタートラインにつくまでの小学生にはかなり過酷な状況を己の力で切り抜けてきた経験はとても成長させたと思います。

そして今日は自分の実力以上の「チャレンジ校」の受験です。もし受かってしまったらどちらに行くのか迷うかもしれませんが、いずれにせよ今日で終わりです!
ホントに良くがんばったと思います。

ちなみに、このブログに何度か書いていますが、ナゼか乳腺外科の主治医から「フェリスコール」がたびたび起こっていましたが、フェリスではありません(笑)
でも、第一志望校の「保護者同伴面接」で私への質問に対して、12月の定期診察の時に教育について主治医が語っていたことを私は受け売りのようにそのまま話していました。きっとこれが勝因のひとつではないのかと密かに思っております(笑)