As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

ピーターラビット展

今日も1日中肌寒くて天気も良くないので、仕事が無かったのを幸いにとダラダラすごしてしまいました。

今頃になってから夏休みのことも少しずつ書いていこうと思うのですが、まずはこの夏に見た唯一の美術館のことです。

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この夏は「アルチンボルト展」や「ダヴィンチ展」が話題になっていたと思いますが、それらを見ないで足を運んだのが「ピーターラビット
しかも開催場所が、八王子にある東京富士美術館
去年も渋谷のBunkamuraでやっていたのですがそれには行けず、1年ぶりに都内に戻ってきたのです。八王子まで行くのは大変だ…と思ったのですが、ちょうど休日だったので車で行ってきました。電車を乗り継ぐよりだいぶ楽でした。

東京富士美術館創価大のすぐそばにあり、創価学会と関係の深い美術館です。とは言え、展示されている作品には学会色はなく、今回のピーターラビット展のような企画展も多く行われているようです。
ピーターラビット展の前に常設展も見ましたが、学会が集めた西洋美術が展示されていました。やはり宗教法人は資金が豊かなんだなぁと思ったものです。

そして、いよいよピーターラビットです。

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ピーターラビットの作者、ビアトリクス・ポターの生涯をたどりながら、ピーターラビットシリーズの原画を中心とした彼女の作品が展示されていました。

ロンドンの裕福な家庭に生まれたビアトリクスは、その頃の多くの資産家階級の娘のように家庭教師による教育を受けます。その頃からとても精緻な観察画を描いていて、これが後々のピーターラビットを産み出す下地となっていきます。ピーターラビットの第一作を書く前に描いた自身が飼っていたウサギのピーターの絵も残っていました。

記念すべき第一作「ピーターラビットのおはなし」は、かつての家庭教師の息子が病気になってしまい、そのお見舞いに送った挿し絵付きの手紙が元となっています。ビアトリクスはその絵手紙を本にして出版しようとしたのですが、最初は出版社から断られてしまい、自費出版の形で世に出しました。その後、出版社から出されてベストセラーとなり、ピーターラビットの世界は広がっていきます。

ピーターラビットシリーズが次々と生み出される中、彼女は婚約者との死別など波乱に富んだ人生を過ごしていきます。そして彼女の後半生はロンドンから湖水地方へと移ります。美しい自然を守る運動、ナショナル・トラストにも関わっていくのです。

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今から14年前の2003年の夏、私はこのピーターラビットの風景を見たくて湖水地方を訪れています。ロンドンから北へ向かう電車に揺られて4時間、ようやくウィンダミア駅に着き、さらに歩いてウィンダミア湖に着くと、そこは河口湖と同じような風景でした(笑)
でも、その翌日に訪れたヒル・トップやその周辺はまさしくピーターラビットの世界だったのです。美術館の展示も湖水地方を思い出させるように作られていました。

ところで、ピーターラビットシリーズは全部で24冊あるのですが、ピーターが全ての作品に登場するわけではありません。むしろピーターは出てこないおはなしも多いのですが、シリーズに出てくるキャラクターはなんとなく繋がって1つの世界観を作っています。

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その中でも、私がとりわけ好きなのが「モペットちゃん」
子猫の女の子のモペットちゃんは、ネズミにからかわれて仕返しをしようとするのですが…ちょっとおバカなところがかわいいのです。
だから、モペットちゃんの原画を見られただけで八王子まで来たかいが充分にあったというものでした

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そしてこちらがお土産に買ったイギリス直輸入のモペットちゃんの置物です。