羊の木

今週は仕事がバタバタで、あっという間に前回の記事から10日近く経ってしまいました。
そんな週末に限って土日ともに予定が入っていたりするんですよね…
そして映画のレビューは溜まる一方なのです。

羊の木　監督: 吉田大八　主演: 錦戸亮、松田龍平、木村文乃

刑期を終えた元受刑者を自治体が受け入れる新仮釈放制度により、閑散とした港町・魚深市に男女6人が移住してくる。市役所職員の月末一（錦戸亮）は彼らの受け入れ担当を命じられるが、移住者たちの過去を住民たちに知られてはならないという決まりがあった。やがて、全員に殺人歴がある犯罪者を受け入れた町と人々の日常に、少しずつ狂いが生じていき……。
山上たつひこといがらしみきおによる、第18回文化庁メディア芸術祭優秀賞（マンガ部門）に輝いた問題作を、アレンジを加え実写映画化。殺人歴のある元受刑者の移住を受け入れた町を舞台に、移住者の素性を知らされていない町の人々の日常がゆがんでいくさまを描く。『桐島、部活やめるってよ』などの吉田大八監督がメガホンを取る。お人よしな市役所職員を錦戸亮、彼の同級生を木村文乃が演じるほか、元受刑者役で北村一輝、優香、松田龍平らが出演する。

予告編から怪しげな雰囲気が満載でしたが…
この話はフィクションなんですけど、近い将来現実にこんなプロジェクトが行われてもおかしく無いような気がしてきました。
地方都市に転入してきたいわくつきの住民たちが周囲の人々に引き起こす波紋…
６人の転入者たちはそれぞれの過去を持ち、時には騒動を引き起こしながらも人生のリスタートをさせていきます。転入者たちそれぞれの個性が強烈で、役者さんの演技が光っていたと思います。
主人公の市役所職員は極秘プロジェクトの内容と転入者たちのプロフィールにおののきますが、やがて天性の性格もあってか、いち早く垣根を取り払おうとしていきます。そして事件が起きるのですが、いかにも事件を起こしそうな登場人物ではなくいちばんまっとうなヤツが黒幕だった、というのも予想通りな展開です。それに地元の伝統的なお祭りという「のろろ様」が絡み合って絶妙に怪しくなってきました。
ちなみにこの作品は富山の魚津でロケしているのですが、魚津市には「のろろ祭り」のモデルとなるお祭りは無いようです。
でも、原作者に「ぼのぼの」のいがらしみきおさんがいますので、いかにも考えつきそうなお祭りだなと思いました。