As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

ルーベンス展

あっという間にクリスマスイブ🎄
もちろん夜はフィギュアスケート全日本選手権を見て、そのまま「犬神家の一族」を見てしまいました(ナゼクリスマスイブに横溝正史なんだ?!)

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そしていつものようにチキンを焼きました。

さて、タイトルの「ルーベンス展」に行ったのは11月の暖かい日のことでしたが、ルーベンスの絵といえば、クリスマスとの関わりも深いです。
ルーベンスがベルギーで活躍していた時代は「バロック」と呼ばれています。その時の日本は信長、秀吉が活躍し江戸幕府ができた頃。ヨーロッパの芸術は中世のルネサンスから次の時代へと移っていました。ダイナミックで壮大、華やかな作風が多く、芸術家は宮廷や貴族の庇護の元に創作に励んでいた頃です。

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 今回の展覧会の最初に出てきた作品を見て真っ先に立ち止まってしまったのが、長女クララを描いたこちら。
もっとも魅力的な子どもの肖像画と言われていますが、私はこの作品を「リヒテンシュタイン展」でも見ていました。
現在も国を治めているリヒテンシュタイン侯爵家はルーベンスの作品を数多く所蔵しているのです。

ルーベンスが活躍したのはベルギーのアントウェルペン(アントワープ)ですが、彼の作風に大きな影響を与えたのがその前のイタリア🇮🇹での数年間の滞在でした。この展覧会では、イタリアで受けた影響がその後にアントウェルペンで工房を開いてからの作品にいかに反映されたのかということもテーマとなっていました。
展覧会では肖像画の他、歴史画、宗教画、神話の登場人物等々が肉感豊かに、そして壮麗に描かれた作品が並び、王候貴族社会の絢爛を忍ばせるものとなっていました。

そして「ルーベンスとクリスマス」についてですが、日本でルーベンスの名を有名にしたのはなんといってもこの作品でしょう。

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フランダースの犬🐶」です。
もう40年以上も前の作品なのに日本中が涙した最終回のことが記憶に鮮明な人も多いと思います(私は放送当時は2歳だったのでリアルで見た記憶はありません)。クリスマスの朝、主人公の少年ネロと愛犬のパトラッシュは、アントワープの大聖堂のルーベンスの絵の前で冷たくなっていたのです。ネロが天に召されようとしたときに、絵を覆っていたカーテンが風でめくれ上がり、ルーベンスの聖母被昇天の画を見ることができたのです。フランダースの犬は、作品の舞台となったベルギーや原作者のイギリスよりも日本での知名度が高く、今でも現地を訪れる日本人観光客が絶えないそうです。
そういうわけなので、この展覧会でも「フランダースの犬とのタイアップグッズ」が販売されていました~

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クリスマスに子どもたちがネロとパトラッシュのような悲しい思いをしないで過ごせますようにと思わずにはいられません。