As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

123便のこと

もう20年にもなるのですね。
当時小学校6年生だった私にとってもあの事故は衝撃の大きいものでした。
そして、あれだけの多くの命が一瞬にして奪われた中、私と同年代の少女が奇跡的に救出されたという事実、命の強さに子供心に表現しようのない気持ちを持ったことを覚えています。

告知されたころの記憶、というと冷静でいたつもりの私もやはり混乱していたのでしょう、すっぽりと忘れてしまっているものもあります。
告知から手術までがあまりにも早く過ぎ去り、慣れ親しんだ土地を遠く離れ、今自分に起こっていることを把握するだけで精一杯だったあの頃・・・テレビをつけると1人のバイオリニストの少女が映っていました。ハーフのその少女は、自身が生まれる1ヶ月前にあの事故で日本人の父親を失っていました。
15年という年月の長さと短さ-自分にとってこれから15年というのはどういう意味を持つのか-そんなことをぼんやりと考えていたものです。
今日のお昼、テレビをつけると19歳になったその少女が御巣鷹の尾根に登る様子が映っていました。
あの時は、「事故から15年」そして今年は「20年」
時間と言うものは、確実に過ぎ去っていく、時はその刻む速さを変えることはないんですね。

あの時救出された少女は、その後亡くなった母と同じ医療の道に進み、阪神大震災の時には看護師として懸命に救助に当たっていたそうです。今はとある都市で夫と子供とともに平穏な幸せの中に暮らしている、と先日雑誌の記事で読みました。

私が初めて飛行機に乗ったのは、あの事故から何年もたって20歳を過ぎてからでした。
そして、乳がんを告知されてから数え切れないほどのフライトを繰り返しました。
飛行機に乗ることは、いつしか私の生活の一部になりました。
今またその安全性が問われていますね。
今年は尼崎でも大きな悲しい事故がありました。
決して8月12日を忘れてはいけない、安心して乗りたい、ただそれだけを願っています。