As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

アジノモト

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もうちょっと前のことになりましたが、夫が「理科の教員研修」の一環で「味の素川崎工場」へ見学に行ってきました。

なかなか面白い見学だったようです。

(年末に私が「宮殿工場」を見たときとは違って、アカデミックな話だった)


まずはグルタミン酸ナトリウムができるまで」というビデオを見たそうですが、味の素の原料はサトウキビを原料とした糖蜜で、これを発酵させているそうです。
(昔、味の素の原料は石油だというウワサが流れましたが、実際に石油由来原料からも生産が可能で、かつてはこの方法から作られていたこともありました。が、現在では石油由来の原料は使っていません。植物性原料です)

それから実際に「味の素」や「ほんだし」「CookDo」の工場を見学したそうです。

味の素よりも、「ほんだし」の方が見ていてすごかったそうです。

ただひたすら「カツオブシを破砕していた」そうですから!

カツオブシをそのまま顆粒にした(もちろん調味料で若干味の調整もしているのだろうけど)のが「ほんだし」の正体だったんですね。

一通り工場見学が済み、お約束の「おみやげ」をいただき、工場内の売店で社員価格で買い物して帰ってきました。
おみやげは、写真をアップした「ミニサイズの味の素」に「ほんだし スティックタイプ」「CookDo 酢豚」「化粧水 ジーノのサンプル」でした。酢豚はもう作って食べてしまいました。レトルトパウチのあわせ調味料はやっぱり手軽ですね。ミニサイズの味の素は、工場でしか手に入らないレアものかもしれません。私はふだんの料理で「味の素」を使うことはほとんどないのですが、引き出しの奥に眠っていた味の素のボトルと比べるとかわいらしいサイズです。夫は工場見学以降、いろんな食べ物に味の素を「ちょっと一振り」しては味の変化を確かめています。

ところで、生協もそうなのですが、化学調味料不使用」と書いてある食品や調味料が多く見られます。
私が入っている生協では、化学調味料入りの食品は取り扱っていません。化学調味料とは、食品の原材料表記には「調味料(アミノ酸等)」と書かれていることが多く、グルタミンサンナトリウム=味の素、と考えてよさそうです。「肉のハナサマ」には業務用と思われるキロ単位で袋に入った「魔法の粉調味料」といったものが売られています(正確な調味料名は忘れた)。
なんで味の素を化学調味料かというと、NHKが「味の素」という固有名詞を出せない代わりに「化学調味料」と言ったことが普及したのだそうです。今では業界では「うまみ調味料」と言っています。

なんで「化学調味料不使用」の食品が「自然な」ものとしてもてはやされているのか?
化学調味料を通常の量食べていても大きな健康被害はないように思います。でも、工場で作られた味の素は、少なくとも強力なうまみを持っています。加工食品に味の素を使うと「大量に均一の味」の食品を作ることが出来るので、安価にうまみのある食品や調味料を大量に作るのに欠かせないのですよね。たとえ原料の質が少々落ちていても、化学調味料で味を補うことができるからです。
でも、そうやって化学調味料によってうまみ付けされた食品は、どうしても味が強くなってしまうから、化学調味料の味に慣れてしまうと、食材本来がもつ自然なうまみを「味が薄い」と感じてしまうこともあるのです。化学調味料のために、本来の味を感じることができないのはもったいないですよね。生協で初めてポテトチップを買った時、「なんでこんなに薄味なんだろう」と思いましたが、市販のポテトチップは化学調味料が使われていたので、濃い味に感じたし、その味に慣れてしまっていたのです。

化学調味料を使わないように、と心がけるのは、健康のためというよりは「薄味に慣れるため」と思うほうが本来の趣旨だと思います。

でも、味の素の社員さんの家で「化学調味料不使用」の食品を買っていたら、ちょっとフクザツな気分かも。

それと、夫は味の素の他、グループ会社のAGFで作られているマキシム ちょっと贅沢な珈琲店が気に入ったようです。