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皇居ガイドツアー その2

さて、いよいよ最後の「日本語ガイド」ツアーが始まりました。
ガイドさんは、警備の方でも長く務められてきたベテランの職員さんです。
宮内庁の職員さんは、皇族方のプライベートな日常生活のお世話や、宮中の伝統的なことがらに関わる業務に関しては、今でもお公家さんの家柄の方が就かれるそうですが、それ以外の業務(表に出ること)担当の方は、家柄とは関係なく公務員試験を受けて採用されます。他の省庁のキャリア官僚の異動も多いそうです。

いきなり本題からズレたところで、

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大きな石垣が出てきました。
江戸城を建てた時に、各大名家が担当した石垣です。
ここには、薩摩藩島津家の家紋が掘られています。
「どや、ここはワイが造った石垣なんやで」
というところかと思います(笑)

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そして次に見えてきたのが「富士見櫓」
富士山がよく見える櫓で、石垣は関東大震災でも崩れませんでした。

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宮内庁の庁舎は、1935年(昭和10年)につくられました。戦火に焼けずに済んだレトロさを残した建物です。戦後しばらくの間は宮殿としても使われました。
今の上皇さまと美智子さまがご成婚された時のパレードは、この宮内庁庁舎から出発したそうです。

宮内庁庁舎から見える坂を登ると、いよいよ宮殿が見えてきます。天皇陛下が国事行為をされたり、外国の要人と面会されたり、様々な宮中行事が行われたりするのが宮殿で、お住まいになる場所が御所です。

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ここが、新年や天皇誕生日一般参賀でお馴染みの「宮殿東庭」です。とにかく広い‼️2万人入るそうです。
一般参賀の時には人々で埋め尽くされますが、この日は整備の車両が入っていました。

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東庭に面しているのが「長和殿」
長過ぎてとても一枚の写真に収まりません。
この長和殿の回廊に、一般参賀の時には皇族方がお立ちになります。そして、一般参賀の時には「お立ち台」が設置されるのだそうです。
一般参賀のニュースを見て、ずいぶん高い場所に皇族方が立たれているのではと思っていましたが、意外にお客さんと近い位置にいることが分かりました。

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長和殿の前を通りすぎると、橋が見えてきます。この橋が皇居前広場から見える「二重橋」なのです。
皇居前広場に近い方から「石橋」「鉄橋」とありますが、一般参賀の時に訪れた人は鉄橋を通って皇居から出るそうです。

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二重橋の向こうには丸の内の光景が広がります。皇居の内側からの風景、ちょっと不思議な感じです。
橋の上の街灯は趣があります。

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そして、橋の上から宮殿の方を振り返ると「伏見櫓」があります。京都の伏見城から移築したものだそうです。
ツアーはここから、再び長和殿前を通り、出発した窓明館へと戻っていきます。

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宮殿東庭の左側にあるのが「南車寄せ」
トランプ大統領が皇居を訪問したときのニュースにも出てきました。来賓をお出迎えする場所です。

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そしてこちらが、内閣が発足し皇居での任命式を終えた閣僚たちが記念写真を撮る場所です。
もっとも、閣僚の記念写真の時には赤い絨毯が敷かれます。

その後ツアーは、両陛下の「御養蚕所」がある紅葉山や、蓮池濠等を通って出発地点に戻り、解散しました。
これだけの内容のツアーを無料で体験できるのは素晴らしく、お得感満載です。
都心にありながら緑に包まれ、多くの貴重な建物を見ることができるこのツアー、首都圏に住んでいるとなかなか行かない場所かもしれません。お時間ありましたら、ぜひオススメします。

ちなみに、案内してくださった宮内庁の方いわく、
「来年のお正月の一般参賀天皇誕生日一般参賀は、新天皇即位後初なので相当な混雑となるでしょう。コタツに入りながらテレビで見るのが良いかと思います」
とのことでした。