As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

引っ越し大名

映画のレビューは、ようやく秋に見た作品に入りました。

 

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引っ越し大名 監督:犬童一心 主演:星野源高橋一生高畑充希

 

姫路藩主の松平直矩は、幕府から豊後・日田への国替えを命じられ、度重なる国替えで財政が困窮している上に減封と、藩最大のピンチに頭を抱えていた。ある日、人と交わらずにいつも本を読んでいて「かたつむり」と呼ばれている書庫番の片桐春之介(星野源)は、書物好きなら博識だろうと、国替えを仕切る引っ越し奉行に任命される。

超高速!参勤交代』シリーズの原作、脚本を手掛けた土橋章宏の「引っ越し大名三千里」を映画化。何度も国替え(引っ越し)をさせられた実在の大名・松平直矩のエピソードを基に、高額な費用のかかる遠方への引っ越しを、知恵と工夫で乗り切ろうとする姫路藩士たちの奮闘を描く。国替えを担当する奉行をドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などの星野源が演じるほか、『blank13』などの高橋一生、ドラマ「過保護のカホコ」などの高畑充希らが共演。『のぼうの城』などの犬童一心が監督を務めた。

 

超高速!参勤交代」と似たテイストの作品かな?と思ったら、同じ原作者さんによるものだったのですね。

そしてこの作品、主演が星野源高橋一生!ということで時代劇とは縁が遠い方にも注目されていました。

江戸時代の始め頃は、藩主の転幇や改易(御家取り潰し)が結構頻繁に行われ、外様大名関ヶ原で西軍についた大名家はなかなか気が休まらなかったと聞いたことがありますが、当時の幕府は徳川家の親戚筋の松平家に対してもなかなか厳しいなぁと思いながら見ていました。

引っ越しって、移動する人数が多くなるほど大変になるのですよね。実家から出て独り暮らしを始めた時の引っ越しはそれほどきつかった印象はありませんでした。

が、家族の引っ越しとなるとやはり大変!体力が低下してその後風邪をひいてしまい、こじらせて治るまでに時間がかかったものです。

そして、大名家の引っ越しとなると、お殿様と奥方、お子様方だけの引っ越しじゃ済まなかったのです‼️家臣、藩士とその家族、従者と総勢数千人もの「お引っ越し」でした❗

プロジェクトX」よりもスケールが大きいかもしれない。しかも機械化されてないワケです。

そんなお引っ越しを成功させる鍵となるのが、節約、断捨離、そしてリストラ…なんだかサラリーマンの悲哀を感じます。関ヶ原が終わり、大阪の陣が終わった後の江戸時代の武士の世界はサラリーマンと一緒でした。そんなときに、星野源扮するあまりイケてない陰キャの武士が大活躍したわけです。でも、星野源ですし、高橋一生とコンビを組むから、やっぱり陰キャにはなりきれてなかったですけど、次から次へと降りかかってくる難題を見事に解決し、藩士としても成長していきました。

まぁ、こういう作品は「最後にはうまくいくはず」という結末が分かっているので、途中どんなにハラハラしても安心して見ていられますね。

 

ちなみに、作品冒頭にいきなり「BL展開」があるのですが(笑)、星野源さんが絡むのではありません。お殿様を演じる及川光博さんがなにやらいい感じになります。でも、一瞬で終わってしまったので、BLを堪能するのはもう少しあとに公開される「おっさんずラブ」まで待つことにしますね。