As You Like It     ~気が向くままに~

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新元号

いやぁ、今日は寒かった・・・
この時期は三寒四温なのは分かっているのですが、昨日との気温差があまりに激しかったのには参りました・・・
「平成最後の寒波」とニュースでは言っていましたが。

タイトルの「新元号」です。
ここのところ何ごとにも「平成最後の」がついて回るのにはいささか食傷気味な時もありますが、

そして公式な書類(主にお役所関係の書類)が元号表記であるのは計算がややこしくなるから止めてくれ、と思うのですが、

この度の新元号発表は、老若男女問わず関心が高く、日本人と元号は切っても切れなくて、空気のように身近な存在なんだなぁと改めて感じた出来事でした。

近代日本で改元天皇崩御と一瞬になっているので、今回のように祝賀ムードで発表されるのは初めてのこと。
昭和が平成に変わった時のことは30年前のことですが、良く覚えています。
当時私は中学3年でしたが、昭和63年秋に昭和天皇の容態が悪くなってから毎日のように体温や血圧、吐血や下血量までが報道され、新聞にはグラフまで出ていたことに異様な雰囲気を感じながらも、高校受験を控えていましたから毎晩遅くまで塾通いに追われるまま日が過ぎていました。
それでも、クリスマスやお正月の時期にいよいよ昭和天皇の容態は悪化したので、クリスマスケーキ🍰食べていいのかな?とか年賀状はどうなのかな?と話をした記憶もあります。そして「昭和最後の…」と思ってもそれを口に出すことは到底憚られたのでした。

年があけて1月7日、起きるとテレビもラジオもなんだか変で(やたらと暗いクラシック音楽ばかり流れていた)、昭和天皇崩御を知ったのですが、その時私は大変不謹慎ながら、

「やった。今日の塾の試験は中止だね」

と言った記憶があります(--;)
しかし塾からは何も連絡もなく、何ごともなかったかのように試験は行われたので、集まったみんなで、

「今日は勉強も自粛した方がいいのかな」

と言いあった記憶もあります。
塾の試験が終わったあと、新元号が「平成」であることを知って、

「へいせい…へーせー…、なんだかのっぺりしたぼんやりしたインパクトのない響きだなぁ」

と思った記憶もありますが、
その後新学期が始まり、始業式が黙祷でスタートし、入試前のラストスパートとなり「平成元年度」の入試を受ける頃にはその語感にもすっかり馴染んでいました。

それから30年の平成の間、自分自身には生まれてからの昭和の15年に比べたらはるかに人生の多くのイベントが起こりました。平成は戦争の無い平和な時代でしたが、多くの災害に見回れ、バブルがはじけ、格差社会が顕著となり、停滞感も漂いました。共働き世帯が増え、人々の価値観も大きく変化しました。もともと元号は古代中国で誕生し、皇帝は時間をも支配する、という考えから作られたものだそうですが、日本人にとっての元号とは、ひとつの「時代」の単位として定着したのだと思います。
今上天皇の退位が決まり、次の元号は何になるのかと予想があちこちでされ、発表当日はテレビに釘付けになり、号外を奪い合う…外国から見たらよく分からないイベントかもしれませんが、新元号発表を喜ぶことが新聞の一面となる日本は平和だなと感じます。

「令和」の元号は、初めて日本の古典である万葉集から採られました。最初そのネーミングに「命令?!」と思ったのですが、由来を知ってじわじわと良さが伝わってきました。来たる時代が希望の持てる時代となりますように願い、そして令和へのカウントダウンは羽目を外さないように楽しみたいと思います。