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The Tale of Genji ~源氏物語の1000年~

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お昼頃から雨が激しく降ってきたのですが、かねてより見たいと前売り券を買っておいた「源氏物語の1000年」を見に横浜美術館に行ってきました。

私は、実は高校生のころ「源氏物語とその時代」についてはちょっと語れるくらいの古典文学好きな少女でした(笑)
それが何を間違ったのか理系クラスに進んで数学に苦しみぬいて、学生時代は生物学科に進み、その後製薬会社に勤めてしまったワケなのですが…

高校3年のとき、文系クラスは「源氏物語」をやっていたのに、理系クラスでは国語の授業が「現代文」だけになってしまって、ひたすら森鴎外の「舞姫」を読むことになってしまい・・・古典の授業が高校2年でやった「枕草子」だけでは終わりたくなかった私は先生に頼み込んで、源氏物語の冒頭「桐壺」だけ1時間ばかり授業でやってもらった記憶があります(←本当に先生が私の頼みを聞いてやってくれたのかは定かではないけど)

何故今年が「源氏物語の1000年」なのかと言うと、1008年に書かれた記録の中に源氏物語が存在したことを示す文章があり、これが最古の記録となっていますが、ちょうど今年1000年経ったことになるからです。

展示に先立つ式典には皇族の方も出席されたほど、横浜美術館にとっても一大イベントだったのですが、雨の日曜とあってもそこそこ賑わっていました。予想以上に学生カップルとおぼしき若い世代が多かったのが印象的でした。源氏物語の魅力は1000年の時を経ても色あせないのですね~

まあ、現代の「源氏物語の読者」の多くはなんて素敵にジャパネスクももれなく読んでいるようなきがしますが(笑)

源氏物語の情景や作者の紫式部を描いた絵は、作品の成立当時(平安中期)よりも鎌倉時代から後に描かれたものがほとんどです。

屏風や扇、掛け軸などに往年の華やかな世界が繰り広げられています。

中世、近世を経て、明治時代から現在に至るまで多くの画家が源氏物語に刺激を受けて、作品を生み出しているのには感動しました。紫式部ゆかりの滋賀の石山寺に納められている作品も多くありました。

源氏物語当時の出品は、絵画はほとんどなく、文書の出展でした。
仏教への深い信仰があった時代です。写経や経典を奉納した筒などがありました。
人だかりができていたのは時の最高権力者である藤原道長自筆の日記「御堂関白記」です。
現在、紫式部直筆の源氏物語は存在していません。書き写したものが伝わっているのですよ(だから微妙に違ういろんな流派がある)。その時代に断片的でも本人の直筆が残っていたわけです。国宝にも指定されるわけですね。

紫式部は、地方官僚の娘ですが、結婚し娘をもうけた後夫と死別、その後書き始めた源氏物語が次第に評判となり、藤原道長の声がかかって時の天皇の妃(中宮)である道長の娘に仕えています。中宮の秘書件家庭教師といった立場ですが、「大奥」にも似た女性ばかりの職場環境は彼女にとってかなりストレスが大きかったらしいです。←これ、ほとんど記憶に残っていた知識で書いた(笑)

展覧会の後半では、現代にアレンジされた源氏物語の数々や各国語訳の本も資料として出展されていました。

高校時代バイブルにしていた、あの「あさきゆめみし」も全巻ありました!!

(受験に関係なかったじゃん・・・)

たしか、源氏物語関係で読破したのは「あさきゆめみし」と田辺聖子さんの「新源氏物語」だったと思う・・・

そうそう、あさきゆめみしですが、来年アニメ化されます。深夜アニメの枠、「もやしもん」は結局見なかったけど、あさきゆめみしのためにDVDセットしておこうかな。
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080829mog00m200004000c.html

さて、長くなってきたので最後になのですが、会場に小学生向けの「源氏物語 ジュニアブック」というパンフレットがありました。

☆主人公 光源氏とはこんな人☆
光源氏は、天皇である父(桐壺帝)、母(桐壺更衣)の間に生まれました。
子どものころは「光る君」とよばれていました。
3歳のときに母上をなくし、12歳で元服しました。とても仕事もできて、天皇の次の位にまでなりました。そしてとてもハンサムで、多くの女性とめぐり合い、お付き合いがうわさになるほどでした。
50歳くらいの時に出家なさり、数年後にお亡くなりになりました。

いや~、彼の本質である「女性とのお付き合い」については具体的に書けないワケなんですよね・・・物語の中核なんだけど。特に、藤壺とのこととか、薫大将出生の秘密とか、ね。

写真は、「ミュージアムショップで買ったクリアーファイル」と「ランドマークに1つだけ展示されていた『横浜トリエンナーレ』の作品」です。

源氏物語から1000年たった現代アートはよく分からない~