As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

治験に思うこと

娘をダシにして、親子で自称パンダオタクを自認しているワタクシは、昨日仕事中にYahoo!のニュース画面を見て「オッ」と動きが止まってしまいました

シンシン、妊娠、偽妊娠…

そんな早口言葉っぽいつぶやきもネット上にありました。

パンダは中国のレンタルビジネス…と冷ややかな視線もありますが、何の罪もないパンダは大変可愛くて癒やされる動物です!
(子供のころからそういう信念で生きてきたワタクシっていったい…)

なんのかんのと言ってもパンダが好きな人は多いので、上野の経済はパンダに支えられています。既にレンタル料数年分くらいは払える状態になっているようです。
そして、白浜のアドベンチャーワールドと比べてあまりにマスコミの取り上げ方に差があると毎回言われてしまうのですが、上野動物園は税金で運営されている都の施設だから仕方ない面はありますよね…スタッフにかかる重圧は大変大きいことでしょう。今、飼育員さんたちは日本の公務員の中で最もプレッシャーを受けているのではないでしょうか?

というワケで、期待しすぎないように吉報を待ちつつ、でも子パンダを見たいので、またも白浜のアドベンチャーワールドに、去年生まれた子パンダ優浜ちゃんを見に行きたいと思うのであります。

そしてシンシン、ゆったり過ごすんだよ
リーリー、シンシンの分まで営業ガンバレ!

前振りのパンダ談義が大変長くなってしまいましたが…テーマに入ります



私が今通院している病院(鍼、整骨院を除く)で、最も頻度が高いのは乳腺外科ではなくアレルギー科の喘息外来です。

昨年から長期の臨床試験の対象になっているので、通院は頻繁になり、服薬の記録や体調に関するレポートなども義務づけられています。だから被験者には治験負担金という名前の謝礼が支払われますし、主治医との間に治験コーディネーターさんが入って被験者それぞれの管理をします。治験コーディネーターさんは、医療機関と製薬会社をつなぐ治験実施会社の社員であることが多く、病院につくとまず担当のコーディネーターさんに記録を提出することから始まります。

被験者は主治医の判断により治験に参加しますが、参加を決断するにはコーディネーターさんのプレゼンによるところも大きいです。製薬会社の担当者は患者の前には出てこないので、コーディネーターさんを信頼できないと治験に参加しようとは思えません。コーディネーターさんと患者の関係って、会社と顧客の関係に似ている(とは言っても、ふつうは顧客が会社にお金を払うけど、お金の流れが逆になるよね)ところがあるかなと思う時があります。

そして、治験実施会社の都合により、コーディネーターさんはどんどん変わっていきます。今日も「次回から新たな担当者に代わります」と挨拶があり、新しい担当の女性がこれまで担当してくださったベテランさんの後についてきました。

最初に記録を出したところまでは良かったのですが、
次に「治験負担金」を受け取るための書類書きの段階で、

「これまで、負担金の他に『通信費』も支払っていたんですか?私が前にいた施設ではそのようなお金は支払っていません!確認してきますので、場合によってはこれまでの通信費をお返しいただくかもしれません」
といきなり言い出したのです。

治験負担金は、治験に伴う通院の度に被験者に支払われるのですが、それとは別に患者と治験実施会社の通信費として、毎月負担金と一緒に支払われていました。私は治験が始まった時に最初の担当コーディネーターさんから、通信手段(携帯など)を維持するための目的で毎月支払われると聞いていました。治験通院スケジュールで、これから先病院に行かない予定の月もあるので、その月の通信費はどうなるのかと確かめたつもりだったのです。お金が欲しいというよりも、その辺りはどう決まっているのかなと思ったのですが。

でも彼女は「ですから、前に私がいた施設では支払われていませんので、確認が必要です」というばかり。

しばらく待っていると前任のコーディネーターさんが出てきて、
「この病院での治験では、負担金の他通信費を支払う契約になっていますので」
と言ってきました。

「前の施設と違うので分かりませんでした。それでは通信費はお返しいただかなくても大丈夫です」

おいおい…
ここは「前の施設」じゃないんだからね…

「そういうことは、社員のみなさまでコンセンサスを取ってくださいね」

と思わず言ってしまいました。

そしてその後も、私は些細なことが気になって仕方なくなってしまいました。

毎回書類にサインして捺印するのですが、前任の方は朱肉と印鑑用のゴムの下敷き?と印鑑を拭くティッシュを持ってきてくれたな~、とか。
(朱肉付き印鑑ケースだから朱肉なくてもハンコ押せたけど)

診察室にはコーディネーターさんも一緒に入るけど、終わったらコーディネーターさんはひとこと挨拶してくれてから次の担当患者さんのところへ行くんだけどな…とか。
(気がついたら今度の担当さんも前任者さんも目の前から消えてたよ…)

別にお姫さま待遇してくれなんて思っているんじゃないけどね。
仕事でのお付き合いだったらちょっとだけでも気づかいしよう、私も気をつけようと思ったのでした。
特に治験は、患者とコーディネーターさんがお互いに信頼しないと良い方向に向かわないと思うのです。