As You Like It     ~気が向くままに~

「ふるぼう」のブログがYahooから引っ越しました。

朝夷奈切通しと鎌倉のイワタコーヒー

娘が通っている塾でこの秋から社会の授業で日本史が始まったのですが、先月末ごろちょうど鎌倉時代を学習していました。
それまで政治の中心が京都(平安京)にあったのに、なぜ源頼朝は遠く離れた鎌倉に幕府を開いたのか-それは、鎌倉が海に面していて山に囲まれている「敵に攻め込まれにくい」土地だったからです。
まさに鎌倉は「天然の要害」だったわけですが、裏を返せば大変不便な場所だったのですね。今では江ノ電が走り、サザンを聞きたくなる「稲村ガ崎」も当時は大変険しい場所でした。そこで、海側から鎌倉に入るルートの他に、山を掘削して道を通して外部との往来ができるようにしました。それが「切り通し」です。「鎌倉七口」と言われている7つの切り通しが知られており、現在も古道としてハイカーで賑わっているところもあります。

そこで、せっかく鎌倉に程近いところに住んでいるのだから、切り通しを実際に歩いて見ないかと夫が言い出しました。
行ってきたのは「朝夷奈切通(あさひなきりとおし)」

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鎌倉の東側から六浦(横浜市金沢区)に通じている道で、当時の執権北条泰時が建設に熱心に携わったそうです。

以前に歩いたことがある横浜と鎌倉にまたがる「天園ハイキングコース」とこの切り通しはつながってはいません。横浜横須賀道路の朝比奈ICから近く、民家の脇を通って坂道を上がったところに、古道への入り口がありました。
入り口のすぐ頭上に、さっきの横横道路の高架が見えるのですがそこをくぐってしまうといよいよ山道に入っていきます。峠の頂上をめざしているのかずっと上り坂が続きます。

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しばらく行くと道が分かれており、片方は「熊野神社」へ通じると書いてあります。
せっかくだから寄り道して熊野神社の方へ行ってみることに。
数分歩くと、本当に神社が見えてきました。

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石段を上がって境内に入ると、大きなご神木もありました。

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昔からずっと時が止まったような神社です。
切通しを掘削した時の守護神として、熊野三社大明神を祀ったのが始まりだそうです。

分岐点のところまで戻り、今度は鎌倉方面へ歩きます。まだ峠を登りきっていないようで、左右に崖が迫っている古道の坂を上がっていきます。
そして、下り坂にさしかかると、突然道が沢のようになってきました。

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ここには湧き水が流れているので、常に濡れていて滑りやすいようです。天気が良い日でも十分気をつけた方がよい場所です。

坂を降りきったところで舗装道路となり、現代へ戻ってきました(笑)
小1時間もあれば歩ききれるので、ちょっとしたハイキングコースになるかと思います。
近くのバス停からは、鎌倉駅行きのバスが出ていたのでそれに乗って鎌倉駅へと向かいました。帰る前にせめてコーヒーでも飲んでからと思っていたら、小町通りに入ったところに、かの有名な「イワタコーヒー店」があるのを発見したのです。
土曜日の午後だというのに、ほとんど待たずに入れたのは本当にラッキーでした。
戦後間もない頃にオープンした老舗の喫茶店で、川端康成大佛次郎、そしてジョンレノンも訪れたお店です。

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オリジナルのブレンドコーヒーは、さすがの私も日頃のコンビニコーヒーやド○ールとの差を感じた深い味わいでしたが、なんといっても有名なのは「ホットケーキ」

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高さが5センチもあるホットケーキをが2枚重なっていて、外側はカリカリで中はふわふわです。注文してから焼きあがるまでに20分はかかります。
子供の頃何度も読んだ「ぐりとぐらのホットケーキ」はきっとこういう味だったに違いないと思ってしまうようなホットケーキです。神奈川県民なら一度は食べておくべし、と言われるのもわかるような気がします。